普通に接しているだけなのに、職場で怖がられます
お悩み種別人間関係
人間関係・仕事・メンタル・片思い・不倫・性など…周りの人に相談しにくいお悩みや不安に、毎回人生経験豊富なカウンセラーが回答します。
今回は、人間関係に関するお悩みに、カウンセラー歴14年の月美向葵カウンセラーがお応えします。
今回のお悩み
昔から、私は、主に同性から怖いと言われることが良くあります。確かに、私は見た目がきつい顔立ちなので、メイクや髪型で柔らかい雰囲気になるよう工夫し、話し方や接し方にも気をつけています。それでも、職場などで部下や後輩から怖がられていると感じ辛いです。怖がられないために、見た目や話し方以外に気をつけるポイントがあれば教えて欲しいです。
あや(女性 38歳)
自分に厳しい分、他人にも厳しくなってしまう時がある
月美カウンセラー(以下月美):あやさんは、「自分は怖いと思われるから、メイクや髪型で工夫しなくては」と真摯に向き合っていらっしゃるとのこと。とても真面目でストイックな方だと思います。
人間の印象は、自分が思っている自分と相手から見る自分とでは、必ず違いがあります。それが一致していないから悩みます。
あや:なぜ怖がられてしまうのでしょうか?
月見:真面目なタイプの方は、自分に厳しい分、他人にも厳しくなってしまう時があります。
自分の中で、こうしなくては・こうするべきという基準があるので、目の前の人がそれを無視した時や自分の言っていることが通じなかった時に、直接言葉で伝えていないとしても、語尾が強くなったり、表情や声のトーンが変わったり。ふと、素がでてしまう時があります。
声と表情には、心が反映されます。全ては心なんです。人間の印象は、目に見えない部分の非言語が多いんですよね。
でも、あやさんは目に見えない部分のことを普段意識されていないと思いますので、このようにお伝えすると驚かれるかもしれませんし、否定されるかもしれません。
例えば、普段7割は優しい方がいたとします。でも、真面目で優しい方は必要以上に頑張りすぎてしまうところがあり、それは自信のなさの表れであることもあります。
しかし、どんなに優しく接することを頑張っていたとしても、必ず相手から必要とされ認められるわけではないので、だんだん苦しくなっていくことがあります。
そうなると、急に正義感が沸いてきた時に正論をズバッと言ってしまうなど、残りの3割の自分が、不意に出てくることがあります。普段どんなに優しい人でも「こわい!」という印象が色濃くでてしまい、それがその人の印象になってしまいます。でも、ご本人は気づいていないことが多いです。
自分に厳しくしすぎないことを意識するために、気をつけて欲しいポイント
月見:他人に怖い印象を与えないようにする対策としては、意外なアドバイスかもしれませんが、自分に厳しくしすぎないことを意識してみることです。そのためには、気をつけて欲しいポイントが2つあります。
まず1つ目に、あやさんは、自分に感謝はできていますか?自分を含め誰かを好きになったり認めたりするには、必ず感謝があります。そこを飛ばして、好きになったり認めたりすることができません。必ず感謝が手前にあります。
どんな時に感謝をしたら良いのか…、自分が今まで知らなかったことを知った時に感謝の糸口は見えてきますよ。
例えば「絶対に感謝できないな」という人であっても、その人の意外な一面を見たときに見方が変わることもありますよね。今まで知らなかったことを知ることは、感謝できるきっかけになります。
2つ目に、自分はよく頑張っていると認めてあげること。自分自身のことで肯定的に見られることや、できることを紙に書き出してみるといいですよ。
自分を認めてあげることができないと、他人にどんなに褒められても自分を認められません。
自分のポケットの中に宝石はいっぱい持っているのに、自分では持っていて当たり前だと思ってしまう。でも、周りの人からみるとなかなか持てない物の場合もあります。自分にないものを求めてもっともっと頑張るのではなく、自分のポケットの中には何があるのか一度確かめてみてくださいね。
あやさんは今気付いていなくても、実は人から褒められているものはあるはずだから。それを活かしたほうが成長につながると思います。
必要以上に親切にしすぎない、優しくしすぎない、どこか手を抜くところは手を抜けば、そのバッファーが、心の余裕になります。そうしたら、目の前の人がルールを守っていなかったとしても、目くじら立てて怒るようなことにはなりません。
言葉で不快な気持ちや怒りを伝えていないとしても、ふとした表情や言葉にでていることがあるかもしれません。心に余裕を持つことで、調整していくようにするといいと思います。
あやさんは、自分が思っている以上に、周りの人によく評価されている魅力的で素敵な方だと思いますよ。
今回のカウンセラー
月美 向葵 カウンセラー
中学校音楽教諭2種免許、コーチング、1級心理カウンセラー、アートセラピスト、調理師、フードアナリストと幅広い資格を持ちカウンセリングに従事。
心理学の著書も手掛け、負の連鎖を断ち切り、人生を変えるきっかけ作りをお手伝いをします。