職場で悪い噂を流されました

自身の気持ちを大切にしながら、メリットとデメリットを再考

川崎カウンセラー(以下川崎)：さやかさん。今回は、パート先で心無い噂を流され、今後についてお悩み、とのこと。葛藤するお気持ちを教えてくださり、ありがとうございます。

さやかさんは他のスタッフさんから遠まわしに釘をさされた時に言い返さなかったとのこと。そのスタッフさんとの対立を避けたということですね。この行動は、さやかさんが相手のことをよく考えられる方であること、周囲の人と上手くやっていきたいという気持ちの表れである思います。できればパート先を辞めたくないとのことなので、パートを継続していくための解決方法を考えていきましょう。

まず、誤解を解くために、さやかさんから店長に相談をして、店長の口からみんなに釈明してもらう、という方法があります。ただ、店長が釈明することで、店長はさやかさんの肩を持っているとみんなに思われ、やはり不倫関係があるのでは？と、逆に疑われてしまう可能性もあります。元々の職場の様子や、噂が広がっていることでどれ位雰囲気が悪くなっているかにもよります。この方法には、メリットとデメリット両方の可能性を秘めていますので、現在の状況を見ながら判断していきましょう。

他に、さやかさんにはそんなつもりがなかったとしても、周囲に誤解されるような行動、というものに心当たりはありませんか？

例えば2人だけで打合せをする時間があった、というような。その場合は店長に、今こういう噂が広まっている状況の中これ以上の誤解を生むような行動は避けたい、と依頼し、誤解をされないための環境を整えていくことをお勧めします。

次に、誤解を招く行動にまったく心当たりがない場合です。噂があったとしても、周囲の人が直接本人(さやかさん)に言ってくる、という今回のようなケースは珍しいかと思います。釘をさしてきたスタッフさんは、善くも悪くも、さやかさんに関心があるということです。

例えば「そのような事実はまったくありませんが、どんな行動がそんな誤解を招いてしまったのでしょうか…？」と、勇気を出してお尋ねしてみる手もあります。逆に怒りをかってしまう場合もあるかもしれませんが、もし教えてくれるのであれば、今後の対策もしやすいのではないでしょうか？

さやかさんが、お給料のために今の職場で働きたいという気持ちが強いのならば、お伝えしてきたようなことを試みて、噂を必要以上に気にせず今まで通りに働く選択がベストかと思います。一方で、そんな風に割り切って考えることはできない、心がくじけそうで苦しい気持ちが強いのならば、思い切ってパート先を変えるのも一つの方法かと思います。

ご自身のお気持ちを大切にしながら、パートを続ける場合と辞める場合のメリットとデメリットを再考してみましょう。

どうしても行動しなくてはいけないわけではない

さやか：今後、お局に変な噂を流されないようにするにはどうしたら良いですか？

川崎：お伝えしたご提案とも重なりますが、まず、悪い噂の原因は何だったのかを分析することが大切です。思い当たることがなければ、指摘してきた人に尋ねる勇気も必要です。そして原因がわかったら、誤解されないための行動をとっていきましょう。

不倫の噂に限らず、根も葉もない噂を立てられた時には、それを否定したとしても、しばらくは疑心暗鬼が漂いやすいものです。しかし、必要以上に気にせず、堂々と毅然とした態度でいましょう。少々時間がかかっても、そうしていくことで、噂は誤解であった、と、周囲の人々が認識してくれることへと繋がっていきます。

ただ、どうしても行動しなくてはいけないわけではありません。周囲に尋ねることが苦手な方もいますし、行動を起こすこと自体がストレスになってしまう場合もあります。そんな時には、対立せずに逃げることも一つの方法ですよ。

対処方法は、さやかさんの気持ちや性格、経済的なご都合にもよると思います。さやかさんに合った良い方法をこれからも一緒に考えていきましょう。