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「できない」息子を、イライラして叩いてしまいます

海外在住で、4歳と0歳の2人の子供がいます。
主人とは再婚で、下の子は主人の子ですが、上の子は前の夫との子供です。

上の子が学校に通い始めて初めて保護者面談があった時からなんですが、その通知簿の内容があまりにも酷くて、『彼は文字の読み書きができません』『落ち着きが無く、ゆうことをなかなか理解しません』など、良い事は一つも言われずに、家庭での教育について先生に注意されました。

主人は長男をとても大事にしてくれますが、主人の『この国は学習が遅いと特別学校に送られるよ』といわれ、そこから一人焦り始めてしまいました。

私自身、子供の頃勉強が遅くてよくいじめられていたので、息子が心配になったのと、私が彼に勉強させなかったことで彼が特別学校に入れられたら・・・という変なプレッシャーから、彼に毎日勉強を教えるようになりました。

しかし、彼の物覚えは私の予想よりはるかに悪く、妊娠中でもあったためかイライラしてそれが噴火し、彼を叩いたり押したりしてしまうようになりました。

それからというもの、息子の『できない』は私のせい。と思うようになってしまい、食事やマナーのことなどなども今までより厳しくなったのが自分でもわかります。

叩いたり押したりしてしまった時は、後でとても嫌な気分になり後悔します。
叩くのはやめたい。もう彼に怒鳴りたくない。と思うのです。
しかし、実際は自制がきかないほどイライラしているのです。

彼への虐待的行為をどうにか止めたいと思い、もう彼に勉強を教えたりすることをしばらく止めました。

しかし、私の中で、私が教えていないから、どんどん遅れて教えたことも忘れていく・・・というプレッシャーは消えませんでした。
先日主人が息子の宿題を手伝っている時に、夫に『彼は覚えがとても遅いね』と言われました。

夫に悪気は無かったのですが、私の不安がまた盛り返してしまい、後日同じ宿題をさせました。
しかし彼は昨日やったこともすっかり覚えてなかったのです。
私の不安はイライラに変わり、遂にまた息子を叩いてしまいました。

最近では、彼の事を愛しているのかすらわからなくなってきました。
痛めつけたいわけじゃないのに、どうしていいのかわからずとても悩んでいます。

叩かれた彼の、私への信頼はもうどうやっても戻らないのでしょうか。
ほんとに悩んでいます。

女性

26歳

2010年4月14日

カウンセラーの回答

子どもの人生は子どものものです。ありのままの息子さんを応援していきましょう。

エナさま、カウンセラーの瀬尾真一郎です。
ご相談ありがとうございました。

息子さんの学習のことでイライラしたり、怒って叩いたりしてしまう事をやめたいのにやめられないと悩まれているのですね。

息子さんが学校に通い始めて先生の評価が悪かったこと、旦那さんの「この国は学習が遅いと特別学校に送られるよ」という何気ない一言がエナさんにとって、とてもショックだったのですね。

お母さんとしては子どもの将来を心配するのはあたりまえですし、特別学校に入れられるのではないかと不安に思ってしまうことも当然ではないかと感じました。

又、エナさんご自身が子どもの時にいじめられたことも、息子さんに対する心配を強めているのだと思います。
しかし、エナさんが心配する余り返って息子さんを苦しめることになったり、エナさん自身もイライラして、息子さんの勉強ができないことが自分の責任だと感じて自分を責めているのだとしたら、自分一人が頑張らなければと感じてしんどいと思います。

そして気持ちの余裕が感じられず、押しつぶされそうな苦しさの中で一人焦って頑張っておられる様子が伝わってきました。

本当は怒りたくない、イライラしたくない。叩きたくない。でも怒ってしまうし、時には叩いてしまう。そうすると自分自身も後でとても後悔して、いやな気持ちになるのですね。

息子さんを痛めつけたいわけじゃないのにどうして良いか分からない。
もう、エナさんを信頼してくれないのではとの思いの中で、イライラした状態が続いているのでは、とても苦しいと思います。

どうしたら、エナさんのイライラした状態を解消し、息子さんと楽しく接することができるようになれるのかを一緒に考えて行きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

エナさんは海外で生活されているのですね。
海外在住ということから日本の方だと勝手に想像しましたが、間違っていたらすいません。
結婚されて、海外で頑張って2人の子どもさんを育てられているエナさんは、とても頑張り屋で芯の強い方なのだと感じました。

まだ26歳のエナさんが、海外で子育て生活を始めているのでしたら、周りへの気遣いや、生活全般のこと、息子さんの将来の心配など気が休まることがなく、いっぱいいっぱいの状態なのだと思います。

まずは、自分を認めて、よくやっているなぁと褒めてあげてくださいね。

さて、上の息子さんについて焦り始めたのは、学校の先生に家庭での教育について注意を受け、旦那さんに特別学校に送られるとの言葉を聞いたときからということですね。それまでは特に酷いと感じていらっしゃらなかったのですよね。

息子さんは、息子さんで沢山の事を感じ、いろいろと考えています。
たとえ今出来ないことがあっても、人は変わっていきますし、成長していきます。
エナさんが息子さんに対して不満を感じていなかったのでしたら、先生が言われたからといって気にしなくても大丈夫です。

「家庭」は「社会」からの評価とは別の枠組みで守られる場所です。つまり、「家庭」は子どもが「社会」から傷ついて帰って来たときの最後の安らげる場所なのです。

息子さんが失敗したり、挫折したり、傷ついたりした時、お母さんは消耗した息子さんを抱きしめて充電してあげれば良いのです。
充電できた息子さんはまた、元気に自信を持って外に飛び出していけるのです。
どうかこの事を忘れないで下さいね。

それでも息子さんが心配で、エナさんが勉強させなかった事で特別学校に入れられたらというプレッシャーを感じ、なんとかしなければとの責任からイライラを感じているのかもしれませんね。
それはどうしてでしょう。

エナさんが頑張らないと息子さんが特別学校に入れられてしまいそうだからでしょうか、
エナさんご自身が「これでいい」と思えないからでしょうか。
周りに「それでいい」と言ってもらいたいからでしょうか。
エナさんが頑張っている事を認めてもらいたいからでしょうか。

息子さんの学習について自分へのプレッシャーを感じてしまい、自分に責任があると思っているからなのかもしれませんね。

全部自分の責任で、息子さんの学習が遅いことは自分のせいかも、息子さんが怒られるのも自分のせいかも、と感じてしまっているのでは、マイナスイメージばかりが先行してしい苦しくなっているのだと思います。

それは、子どもの頃に親や先生や周りに言われたメッセージが、エナさんの心の奥深いところに溜まっていて、無意識にエナさんを突き動かしているのかもしれません。

「そんなこと では良い学校に入れないよ」
「役に立つ人間でなければ、有能でなければ誰も認めてくれないよ」
「困っている人がいるのに、自分の事を考えているなんて、わがままだ」
「成功しなければいけない、遅れてはいけないもっと努力しなくちゃ」

あるいは子どもの頃に感じた悲しみや恐れが駆り立てているのかもしれません。

過去のつらさや悲しみに出会ったなら、それを息子さんで埋める代わりに自分の気持ちに少しずつ向き合ってみましょう。

あの時自分はどんな気持ちだったんだろう。
何がしてほしかったんだろう。
どう言ってほしかったんだろう
それは自分の責任だったんだろうか。
自分は精一杯頑張って来たんだ。
ずっと言ってほしかった言葉を思い出してみて下さい。

「絶対に見捨てないからね」
「失敗してもいいんだよ」
「自分は楽しんでいいんだ。誰にも遠慮することなんてないんだよ」
「大丈夫だよ。全てうまく行くための準備なんだよ」
「周りの評価なんて気にしなくてもいいんだよ」

自分を責める必要なんてないんです。

どんなことを感じていたのか、その気持ちにぴったりするものが見つかったら声に出していってみましょう。

「私はみんなと一緒に楽しく勉強したかった。でも、いじめられてくやしかった。」
「寂しかった、ひとりぼっちがとてもいやだった」
「自分ではどうにもならないことを強制されるのがいやだった」
「将来がどうなるか分からないのが怖い」

正体不明のままにしておくと、モヤモヤやイライラした感情に操られてしまいます。
無意識のうちにスイッチオンして、やりたくない事をやってしまったとなってしまうのです。

自分の不安を埋めるために、相手をコントロールする。
後ろめたさを消すために、相手の意見をきいてしまう。
その回路を止めるためにも、イライラの正体を見極めて、口に出して伝えてみましょう。

エナさんの旦那さんは息子さんを大切にしてくれるとのこと。それはとても幸せな事だと思います。旦那さんにその気持ちを伝えてみてください。

その感情を感じているエナさんは、それでOKなのです。
寂しさも後ろめたさも、不安もそのまま受け入れて下さい。
感情を消そうとして行動しているから苦しくなっているのです。
受け入れてしまえば、無意識のパターンを繰り返すのをやめられます。

下の子どもさんも、まだ小さく手がかかると思いますが、まずエナさんが上手に息抜きをして、生活を楽しめるようにして下さい。
そのためにも旦那さんには協力をしてもらえるように、しっかり話し合ってくださいね。

それから、最近は息子さんの事を愛しているのかどうかすら、分からなくなってきたと苦しんでいるのですね。
でも考えてみてください。エナさんが大人になっている時点で、エナさんは既に幸せな人生を歩んできたのです。
赤ちゃんはだれかの愛情がなければ生きていけません。3日と生きていけないのです。

こんな話があります。
13世紀の神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世は、様々な言語が飛び交う場所に育ちました。
そして人は自然には何語を話すのか疑問に思い、生まれたばかりの赤ちゃんを集めてミルクは与えても、抱っこしたり話しかけたりしてはならぬと命じたのです。
その結果どうなったか。
赤ちゃんはみんな死んでしまったのです。

図らずともこの事から、人間の成育には愛情が不可欠ということが分かったのです。

人間は食べ物だけでは大きくなることができない。大人になっていることは誰かに愛されてきたということです。

こんな悲しいことはもう繰り返してほしくありませんが、お母さん、お父さんがいて愛情を注いでくれたから今大きくなっているのです。親がいない人は、他の誰かが居てくれたから今、大人になっているのです。

エナさんも小さい頃、お母さん、お父さんがいてくれたから、周りの人が支えてくれたから大きくなったのです。
人間はやってもらったことは直ぐに忘れ、やってもらえなかったことや辛かったことはいつまでも忘れません。

エナさんの中にはたくさんの愛があり、息子さん達、旦那さんにたくさんの愛を注いでいるのだと思います。
その事をエナさんは今思い出せなくなっているだけなのだと思います。

まずは息子さんをたくさん愛してあげてください。
エナさんの愛は息子さんを輝かせ、みんなを輝かせます。そして何よりエナさん自身を元気にさせ、愛でいっぱいにさせてくれるでしょう。

先生から息子さんについて良いことは一つも言われなかったことについて、エナさんはどうお感じになられま したか。
息子さんには息子さんの良いところがあります。周りの評価を気にして焦り始めたということであれば、もう一度、息子さんのよいところに目を向けてあげてください。

本当の息子さんは天真爛漫。
本当の息子さんは笑顔がすばらしい。
本当の息子さんは運動することが好き。
本当の息子さんは良いところがいっぱいある。

それを知っているのは他の誰かではなく、エナさんなのです。

エナさんへの信頼はもうどうやっても戻らないのか、と心配しておられるとのこと。
きつい事を言うようですが、息子さんを叩いたり押したり怒鳴ったりする事は、今すぐにやめてください。

子どもは親に何をされても何度でも親を許そうとします。
子どもは親のやる理不尽な行動を許そうとはしてくれるけど、親がどう思っているかを理解しているわけではないのです。

ただただ親が好きだから。無条件に親を愛しているからそうするのであって、状況を理解できるのはもっとずっと後になってからのことです。
息子さんとの間に決定的な溝ができる前に叩くなどの暴力は辞めることです。

そして暴力を使えば使うほど、社会からの暴力も甘んじて受けるパーソナリティーができあがってしまいます。

子どもの信頼を取り戻す事はもちろん大切ですが、エナさんが自分自身への信頼や尊厳を取り戻す為にも今すぐやめてほしいのです。
叩いたり押したりしてしまった後で、とてもいやな気分になり後悔するのでは自分自身がいやになってしまいます。
自分が嫌いな人は他人にやさしくすることはできませんからね。

これから息子さんはどう変わっていくか分からない。
だからいつかのいい日のために今を頑張っていると思えば、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。
成功か失敗かにとらわれすぎないこと。
他人との比較をするととてもしんどくなります。

子どもの人生は子どものものです。ありのままの息子さんを認めてあげてください。

そのために親としてできることは、成長を見守り応援していくことだと思います。
勉強できることだけが、世の中で必要なことではない。
勉強ができないとか、社会で勝ち組になれないとか、そんな事は子どもの人間的価値とはまったく無関係です。
誰が何と言おうといいじゃないですか。
勉強が遅くたっていいじゃないですか。
特別学校に入ることになってもいいじゃないですか。

今出来なくても、いつかできるようになる日が来る、失敗してもその事から学んでいこうと思えば、今出来ないことや失敗は苦しいことではなく、将来の成功のための必要なものということになります。
大切なのは今の成功より、一生の成長なのです。
大事なのは学ぶこと。成長することです。

雑草はコンクリートを突き破って生えてきます。
微力でもじっくり時間をかけるからコンクリートでも突き破ることができます。
急激に進む人は挫折しますが、ゆっくり進む人は成し遂げます。

人生においてはどこまで進むかは問題ではありません。大切なのはスピードではありません。
ゆっくりゆっくり歩み続けることです。

「止」まるのが「少」ないと書いて「歩」むです。

楽しみながら親子でゆっくり成長しながら歩いていきましょう。
エナさんが楽しんで生きていること、その姿を見せることが子どもにとって一番幸せなのではないでしょうか。

エナさんが楽しむためには、イライラするパターンを知り、息子さんから離れてみることも大切です。

これしかないと思うのではなく、広く世界を知ってみる。そのために本を読んでみる事もお勧めです。
たくさんの人の本を読んでみると自分の考えがとらわれていることに気づきます。

自分の悩みがちっぽけだったってことが分かります。
自分を責めなくなります。
小さなことは気にならなくなります。
悩みや苦しみが自分のために存在していることが分かります。

自分自身もこれでいいんだよと受け止めてくださいね。
人は幸せになるために生まれてきたのだと私は思います。

エナさんがいなければ、子どもさんも旦那さんも困る大切な存在なのです。
息子さんにとって地球でただ1人のお母さんなのです。
ありのままのエナさんでいることが大切なのです。
それがありのままの息子さんを認めることにもなるのだと思います。

エナさんがエナさんらしく自信を持ってご家族と生きていかれることを心から応援しています。

どうもありがとうございました。

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