自分の過去は伝えた方が良いのでしょうか？

カウンセラーの回答

自分の心に正直になれる方を選んでくださいね

こんばんは、りんごさん。
カウンセラーの長岡みのると言います。
メール読ませていただきました。相談ありがとうございます。

結婚を視野にいれて恋愛をする時、自分の過去を伝えた方が良いのか隠しておいた方が良いのかで悩んでいるのですね。過去といっても、それが自分の中で恥ずかしかったり後悔している事ならば尚更相手には知られたくないと思うかもしれません。過去を言わないのは騙しているのではないかという罪悪感があり、言うことで楽になりたいけど伝えることで嫌われるのではという不安もあり、複雑な気持ちで心が暗く覆われてしまっているかもしれません。

若い頃に水商売と風俗店を足したような店で3年働いていたことがあるのですね。（この話の中では以下水商売とさせていただきます）水商売の仕事と言えば、世間的にあまり良いイメージはありません。人によっては水商売の仕事をしていたということで引いてしまうこともあるかもしれません。

水商売であれ別の仕事であれ働くからには何かしらの理由がありますよね。りんごさんの場合は、1人暮らしでお金も無く、突然家に押しかけてきた彼氏もいてどうしてもお金が必要だったのですね。その彼と別れた後も、今度は弟や母親の生活や家賃、そしてりんごさん自身の生活の為にもお金が必要ということで水商売で働くことにしたのですね。

生きていくにはお金が必要ですよね。それが切羽詰ったような状況であれば、選択肢は限られてきますから悠長なことは言ってられません。追い詰められたような状況もあり、悩み葛藤し自分に言い聞かせながら水商売の仕事を選んだのかもしれません。

水商売で働いたことを今思えば安易で浅はかな考えだと後悔しているのですね。
稼いだお金を遊びや自分の欲求の為だけに使うこともできますが、りんごさんは稼いだお金を彼氏や家族、自分の生活を支える為に使っていましたよね。仕事としてはあまり褒められたものではないかもしれませんが、家族を支える為に自分を犠牲にして働いたのですねよ。

このままでは駄目だと思い、水商売から足を洗うことにしたのですよね。楽にお金を稼げる方法を覚えてしまうと、そこから抜け出すのは難しくなっていきます。大きな勇気や強い決断力が必要だったと思います。

アルバイトをはじめ、そこから正社員になって今は普通の会社で働いているのですね。裕福ではないけれどもそれなりに幸せとのことですから、今の生活は自分自身納得できていたり精神的に満たされている部分があるのかもしれません。今の生活があるのはりんごさんが努力したからこその結晶です。ここまで頑張ってきたのですよね。

今後結婚を視野に入れて恋愛をする場合、過去の仕事のことがりんごさんの中で気になってしまうのですね。メールを読んでいて、過去の仕事の経験を心から悔やんでいる気持ちが強く伝わってきました。過去のことであり今は水商売には一切関わりないとしても、1度でもそういう仕事をしてしまったら普通の人には戻れないのかと思い悩んでいるのですね。その過去は、拭い去ることのできない汚れや、やり直しのきかない過ちのように感じているかもしれません。

後ろめたい過去があり、こういうことは一般的に正直に言ったほうがいいのか、相手のためにも隠しておくべきなのか自分では結論が出ないのですね。


どうしたらいいのでしょうか？


生きていれば色々なことを経験してきますよね。
人に誇れることもあれば、後悔するなど後ろめたいことだってあります。
それらの過去はどこまで相手に伝えれば良いと思います？

誰だって、人に知られたくないことや隠しておきたいことの1つや2つはあると思います。
たとえば、恋人に後ろめたい過去や秘密にしておきたいことがあったとしたらどうします？
・ 身体的な悩み（整形、病気、障害があるなど）
・ 生い立ち（捨て子、養子だったなど）
・ 恋愛歴、結婚歴（実はバツイチなど）
・ 生活歴（人には言えない仕事をしていたことがある）
・ その他（前科持ちなど）
わかりやすくする為に極端な例を書かせてもらいましたが、自分の恋人に大なり小なり後ろめたい過去などがあったとしたら、りんごさんは相手に言って欲しいと望みますか？それとも隠しておいても構わないと思いますか？

他人は自分の鏡と言いますから、相手に望むことはりんごさん自身の望みを映し出していることになりますよね。もし相手に後ろめたい過去がありそれを言って欲しいと望むのであれば、それはりんごさん自身が自分の過去を相手に伝えた方が良いと心の底で感じているのかもしれません。
過去のことを言わないことはりんごさんにとっては相手を騙しているようで心苦しさがあるのですよね。自分の後ろめたい過去を伝えるのは勇気のいることですが、それは同時にありのままの自分を見せることでもあります。伝えることで気持ち的に楽になれるのであったり、ありのままの自分を受け入れて欲しいと望むのであれば過去の仕事のことを相手に伝えた方が良いかもしれません。

ありのままの自分を見せ、受けれいてくれればこれほど嬉しいことはありませんよね。
悪いことをしたわけではない、伝えなくても気にならないのであれば言う必要はないかもしれませんが、心にひっかかるのであれば相手の為というよりはりんごさん自身の為にも伝えた方が良いと思います。

過去を伝える時には言い方やタイミングなどの配慮が必要かもしれません。伝えるタイミングや言い方によって相手の反応は変わってくると思います。
自分は真実を伝えて後は相手に委ねる。
伝えることで嫌われてしまうという不安はあると思いますが、伝えることで去ってしまうならば「その人とは縁がなかった」と思うようにしたりと気持ちを切り替えるようにするのが良いと思います。

自分の過去を伝えるか否かというのは結論を出したとしてもまた変えてもいいんです。
時と場合、または出会う相手によっても変わってくることもありますし、「その時の状況やその時の心情で決断を下そう」と心にゆとりを持ち、その時の自分の心に正直になれる方を選んでくださいね。


もうひとつ大事なのは、過去の仕事のことをりんごさん自身がどのように受け止めるかだと思います。

誰しも間違いや恥ずかしい経験はするものです。過去の経験や出来事を引きずってしまうのは、りんごさんの中でその事実を許せていないからなのかもしれません。

不思議なことですが、りんごさんが過去の仕事のことを拭い去ることのできない汚点だと重大視すればする程に相手にも大きな問題に見え、りんごさんが些細に思えば思う程に相手にもそのように見えてきたりします。

他の誰でもなく、まずはりんごさん自身はその過去を受け入れて必要であれば許してあげてくださいね。

安易な考えで水商売をしたとはいえ、そのことを心から悔やみ今は社会人として頑張っていますよね。今のりんごさんはとっても輝いていますし、大きな苦しみや悲しみを経験したからこそ今の輝きや幸福に辿りついたのかもしれません。
これまでの経験、努力、そして今の輝きの全てを大切にしていってくださいね。

りんごさん自身が自分をもっと好きになれるように、自分の過去に対して理解と愛情を持ってみてくださいね。そうする時にりんごさんの輝きはさらに大きくなり、自分に自信を持つことができるようになっていきます。そして恋愛においてはありのままのりんごさんを愛してくれる人を探していってくださいね。


りんごさんが自分の過去をありのまま受け入れてより輝きを増すことができるように、またありのままのりんごさんを受け入れてくれる人と出会えますよう心よりお祈りしています。

またいつでも相談にいらしてくださいね。
長岡みのる