身勝手な行動のせいで人を傷つけて皆何も話さず離れていく

中澤　壱成

＜経歴＞　　人生半ばで大きく転換！
理工学部電子工学を卒業後、外資系オーディオ製品開発メーカーに入社、設計を始める。その後は転職を数回重ね、半導体設計、オーディオ・ビデオ製品の開発を手掛け、営業(部長)、企画（課長）、マーケティング（部長）、技術CTO、副社長などを経る、その間にセカンドキャリア支援も行う。それまで企業にてモノ作り・ヒト（採用、相談）を通して得た貴重な経験をもとに「やはり、企業の質は人をどう活かすか」にかかっていることを実感し、カウンセリング業務に主軸を移す。現在はメンタルクリニック、企業内にて心理カウンセリングを担当、その他、キャリア相談、面接官、講演などを行っている。

＜資格＞
JAICO認定　産業カウンセラー
JCDA認定　キャリアカウンセラー
JADP認定　上級心理カウンセラー
JISHA（中災防）認定　心理専門相談員　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　NASVA認定　第一種・第二種カウンセラー
メンタルヘルス・マネジメント?（ラインケア）　大阪商工会議所
メンタルケアアドバイザー
日本認知療法学会　会員

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カウンセラーの回答

それはあなたがどんな個性や好みの持ち主か分からず,相手は迷っているかも

亜紀さま
こんにちは、カウンセラーの中澤壱成と申します。
亜紀さんのメールを拝読し、辛いお気持ちがとても強く伝わってきました。
私からのメッセージで少しでもお元気になっていただけたらと思い、以下にお伝えします。

亜紀さんは、出会う全ての人達が大好きでとても大切だと思っておられるのですね。そして、ご自分が生きているのはそんな人達のお陰と、とても感謝されているのですね。
おそらく、亜紀さんと出会った人達も、同じ気持ちと思います。

一方、亜紀さんは同時に、ご自分の身勝手な行動のせいで周りの人達を傷つけて不幸にしてしまっていると感じているのですね。

そして、その結果、何もみんな話してくれないまま離れて行ってしまうと。
そう思うと、人付き合いがとても難しく、辛く、人が怖いと思うようになってしまったのですね。

「何もみんな話してくれないまま離れて行ってしまう」と書かれていますが、これまでに亜紀さんから離れて行った人が何も話さずに距離を置くようになったことが事実だとしたら、それは、亜紀さんが嫌いになった訳ではないと思います。
それは、亜紀さんとどう接したら良いかが分からなくなってしまったからと思います。

「仕事や家族のことでいろいろあって昔からネガティブ思考が強い」と書いておられますが、どのようなことがいろいろあったのでしょうか？

幼少期から学童期、そして思春期へ、特に自我が芽生え始める小学校時代や中学校時代。この時期には、いろいろな自分では解決できない悩みがあったと思います。そんな時、まだまだ体力的にも、精神的にも、そして社会的にも強くない頃、亜紀さんが悩んだ時に、亜紀さんにとっては相談できる家族でしたか？
悩みを打ち明けて、ご自分の意思を伝え考え、時には賛成してもらい、時には反対意見を聞き、そんな繰り返しの中で、人は自分らしさ（自己主張、自信）を築き上げていけるのです。

でもそれが叶わない時は、たとえば、気持ち（本音）を心の中に留め、皆から嫌われないように、迷惑を掛けないように、空気を乱さぬように…と、自分さえ我慢すればいいんだ、と静かにしていたことはありませんでしたか？

もし、そうであれば、今の亜紀さんの対人関係における振舞い（言動）にもそんな過去の亜紀さんが顔を出しているかもしれません。

人の価値観、人格、個性はその人の生きた歴史のなかで創られます。

以前、亜紀さんと同じように悩んでいるクライエントさんに送ったメッセージがあります。
ご参考までに以下に書いておきます。

【あなたは人付き合いが苦手と悩んでいますか？　これまでのあなたは、皆に嫌われないために自分の気持ちより周囲の意見に合わせたり、言いたいことがあっても相手に嫌な印象を与えないように云わなかったり。意見を求められても「どちらでも良いです」のような対応をしたりしていませんか？…　　それは相手から見ると、あなたがどんな個性や好みの持ち主か分からずそのためあなたに近づきにくさを感じている可能性があります。　もっとありのままの自分を話し、行動してみて！】

亜紀さんが書いていただいたご相談内容から、亜紀さんの他人を思いやる優しさがとても感じられました。「みんな優しくて、勿体無いぐらいに真っ直ぐ綺麗な心で手をのばしてくれる」のは亜紀さんの魅力。

その上で、亜紀さんらしさをさらに表現していくことも大切な付き合い方法と思います。
亜紀さんらしさ、すなわち、あなたの個性、好み、価値観などを隠さず発信していくことです。

人との関りで、相手を傷つけないようにすることは大切ですが、亜紀さんは相手を傷つける言動をすることはありません（それは過去のあなたが守ってくれます）
そして
１． ご自分の本音を大切にすること。
２． 今のご自分を愛してあげること（自己肯定感を意識して持つこと）
３． 今のご自分を信じてあげること。
４． 自分の気持ち（本音）は相手に伝えることが大切と思うこと
５． そのために「Iメッセージ」を多用してください。Iは私
Iメッセージとは「私は○○について○○と思う（感じる）」といった、ご自分の主張と気持ちをはっきり述べるのみで、相手に賛成を求めない。相手にあなたの気持ちを分かってもらうことができれば成功。それ以上は求めない。意見が分かれてもそれが他人と受け止めてあげる。
６． 挨拶（朝、出会い、帰宅時など）を進んでする。挨拶をしたら、相手から返事をもらうことが目的ではなく、自分が今、ここにいることを相手に示すことで相手を尊重していることを表す。
７． 相手を褒める （相手をよく観察し、いいなと思ったら、褒めてあげてください）
８． 相手と会話するときは、出来るだけ気持ちに沿った表情も大切です。相手に伝わるのは言葉が３０％ほど、あとの７０％は表情（ノンバーバル）と云われています。特に笑顔は相手への警戒心をなくす効果があります。

人は十人十色。すべての人に気に入られようとすると、結果として、自分の本音を隠し、「あなたってどんな人？」となってしまいます。

自己主張を大切にして、共感してくれる人がいたら、その気持ちを相手に伝えてみましょう。

亜紀さんが早く、お気持ちが楽になり、健やかな毎日を過ごせるよう願っています。

以上