怒りっぽく物にあたる彼氏にビクビクして過ごすのを止めたい。

森田　陽子

• メンタルヘルス・マネジメントⅡ種　ラインケアコース
• メンタルケア・スペシャリスト

＜資格＞
行政機関の「女性のための電話相談員」
メンタルケア・スペシャリスト、メンタルヘルス・マネジメントⅡ種　ラインケアコース、
夫婦カウンセラー、高齢者コミュニケーター、認知症介助士、生前整理・整理収納アドバイザー、マリッジアドバイザーなど

＜経歴＞
大阪外国語大学（現大阪大学）卒／外資系企業勤務をへて英会話講師、翻訳の仕事に携わる。
行政機関の「女性のための電話相談員養成研修」で2年半カウンセリングを学び、2001年から電話相談に携わる。
DV、デートDV、離婚、恋愛、子育て、介護、母娘問題などに対応。

コーチトレーニングプログラム2年終了。2004年(一財）生涯学習開発財団認定コーチ資格取得。
留学、転職、キャリアアップ、時間管理、人間関係改善、終活などに対応。　
ＤＶ防止啓発ファシリテーター養成、賢い患者になるためのコミュニケーション、グリーフケアなど学び、
主に女性を支援。カウンセリング・コーチングで電話・面談・メール相談歴20年以上。
母娘問題研究家として電子書籍を出版。

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カウンセラーの回答

相手に恐怖を与え支配するデートDV。自分自身を守ることを最優先に！

羽音さん、

ご相談いただき、ありがとうございます。

羽音さんが経験なさっていることは、デートDVです。
身体的な暴力はまだないようですが、物にあたる、壊すなど大きな音を伴う行為で、羽音さんはとても不安になっておられます。

配偶者間や恋人などの親密な間柄で起こる暴力をドメスティック・バイオレンス（ＤＶ）といい、その中でも恋人同士の間で起こる暴力は、「デートＤＶ」と呼ばれます。

殴る、蹴るの暴力だけでなく、どなる、おどす、交友関係を細かくチェックし行動を制限するなど、相手を自分の思いどおりに支配しようとする行為も「デートＤＶ」です。

床をドンッと何回も殴ったり、室内用小型乾燥機を壊したり。
少し前は自分の頭を壁に打ち付けたり、髪を引っ張るなどして、その姿を羽音さんに見せつけたり。
性的な行為は双方の合意が必要であり、相手の気持ちを考えない強引で一方的な性行為は、性的虐待と言えます。

羽音さんのせいで、自分はこういうことをしているのだと、まるで羽音さんが悪いかのように振る舞うことで、羽音さんに罪悪感や恐怖を植え付け、支配しようとしているのです。

怒らせないようにしようとすると、相手の顔色をうかがって生活するようになります。すると、相手の要求レベルはエスカレートし、羽音さんは精神的に非常に不安定な状況に追い込まれるようになっていきます。

「安心して眠れません。ビクビクして過ごすのはもう勘弁です。」
ということは、もう限界、一刻も早く彼氏と別れたいのですね。
それが切実な羽音さんのお気持ち。

けれど、部活のようなバイトで、同期や先輩後輩が大好きでやめたくないというお気持ちも強いようです。

「別れてバイトを辞めればいいだけ」と思っておられるようですが、彼氏が納得してすんなり別れてくれるとも思えません。こういうタイプの男性は独占欲が強く、また、自分が拒否されたと思うと何をするか分らない怖さもあります。

羽音さんの家も知られており、ストーカー的なことが起きるかもしれません。そういう意味でバイトを辞めても、安心とは言い切れません。今後、バイト先の友人に助けてもらうことが必要な場面も出てくるのではないでしょうか？

「あと2年、みんなと働いて卒業を迎えたい」という願いを実現するために、どれだけの犠牲を払うか、ですね。問題の多い彼氏とのビクビクした生活を続けると、羽音さんはどうなるでしょう？　人の顔色をうかがいおどおどしたり、自分に自信が持てなくなったりするかもしれません。精神状態が今より悪くなるようで心配です。
羽音さんも、そういう不安をお持ちなので、ご相談なさったのでしょう。

一般的に、DVの被害者には、「加害者とは離れなさい」と言います。
羽音さんご自身の安心安全のために、彼氏と離れることが最優先だと思います。
バイトを辞める前に、仲間や友人たちなど周りのサポートを得られたらいいですね。
うまく別れられるように、祈っております。