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物事を成し遂げたいが、努力しようとしても頑張りたいのに頑張れない

お悩み種別将来や夢に関する悩み

人間関係・仕事・メンタル・片思い・不倫・性など…周りの人に相談しにくいお悩みや不安に、毎回人生経験豊富なカウンセラーが回答します。

今回は、将来や夢に関するお悩みに、抜群の共感力を持つ、金城哲夫カウンセラーがお応えします。

今回のお悩み

私は、大学生の頃からサボり癖が酷く、大学は中退してしまいました。現在はアルバイトをしていますが、どの仕事も嫌なことがあると休んでしまいなかなか続きません。そんな自分が嫌に思います。何か物事に対して頑張って取り組みたいと思いますが、思うだけで行動に移せず、焦りと苛立ちが募っています。
頑張りたいのに頑張れない自分に対する苛立ちは、どうしたらおさまるのでしょうか?

あきら(男性 27歳)

葛藤は、理由と動機があれば乗り越えられ、消滅する

金城カウンセラー(以下金城):頑張りたいのに頑張れないとは、相反する2つの心を持った状態、迷いがあり葛藤している状態です。自分の思い通りにならないことが持続していて、努力によって変えることができない不安があるため、苛立ちがおさまらないのだと思います。

「AをしたいがBができない」という葛藤をなくすためには、Aをやる理由や動機をいかに大きくしていくことができるか、が鍵となります。「Aをしたい」その理由と動機をはっきりさせると「Bができない」が小さくなっていきます。頑張れない現状から、頑張れるという考えに変えていくことです。

あきら:どうしたら頑張れるようになれるのかを教えてください。

金城:人は何かに取り組む時、自分が上手くできることを自然と想定しています。そして、その想定通りにできなかった時に不安になります。
実は、頑張りたいのに頑張れない状態とは、自分で決めた目標や期待が高すぎるために達成できず、結果自分を追い詰めている状態なのです。

期待とは抽象的で曖昧なものです。例えば、人は「頑張りたい」とよく言いますが、人によって結果が違うのは、頑張る過程が違うから。
頑張れている実感を感じるためには、自分ができる範囲で、自分の能力に合わせて、具体的な目標として捉え直すことが必要です。

まず、自分にとって無理のない課題設定とイライラしないよう時間にゆとりをもった計画を立てましょう。
そして課題を自分にとって無理のない範囲に細分化していきます。同時に時間を細かく区切りましょう。「これはこの時間内にやりきる」と決めることです。そしてそれができたら次に進む、というように、計画をリスト化して可視化します。

可視化をおすすめする理由は、人は感情の中で曖昧なものがあると、それを膨らませていくから。不安を不安のままにしていると、さらなる不安を招き、身体を壊してしまうことさえあります。

できることを細分化して可視化することで、感情を思考で捉えることができます。ただがむしゃらに頑張るという抽象的なことではなく、いつまでに何をどういう状況にできたら自分が十分に納得して「頑張れた」という結果を感じることができるのかを、明確にすることです。

例えば「朝6時に起きる」ではなく「明日は今日より10分早く起きる」のほうが細分化されていますよね。10分早く起きられた、と達成感が沸きます。次の段階へ進む理由と動機ができあがり、焦りや不安が消えていきます。
これをすることで、イライラや不安の根源となる曖昧な感情を思考と分離させて、認知の歪みを修正していくことができます。段階的に確実に手をつけていくことで、最終的には大きな課題をやり遂げることが可能となります。

感情を可視化し客観的に眺め、現実にできる小さいことからやっていく、これをスモールステップと言います。小さい課題をこなし、自分はできている・頑張っているという小さな達成経験をたくさん積み上げていくことが大事です。そのうちに自分は確実に頑張ることができていると認知でき、喜びを感じるようになります。次の課題へ前向きに取り組む理由と動機が出来上がります。

葛藤は、理由と動機があれば乗り越えられ、消滅します。コツは、先ほどもお伝えしたようにやることを大きな枠ではなく小さな枠にすることです。

不安に苛まれるより、課題を達成しようという意識

あきら:リスト化する時のおすすめのやり方を教えてください!

金城:まず、問題点や不安要素を書き出しましょう。紙に落とし込むことで、抽象的なことを具体的にします。不安を洗い出して客観視することで、感情に囚われず不安を課題に変えてしまいましょう。不安に苛まれるより、課題を達成しようという意識になるので、前に進むことができます。

不安な状態のままで頭にあると、どう捉えていいかわからないので、可視化していくことがとても大切です。

不安なままでいた時はどうにかして逃げたいと思っていたことも、それを課題に変えていくことで、取り組むべきこと、という認識になります。

これはさまざまなお悩みに使える、葛藤を消滅させるやり方です。しっかり行動に落とし込める具体的な方法だと思うので、ぜひ実践してみてくださいね。

今回のカウンセラー

金城 哲夫 カウンセラー

共育支援会理事長ペアレント講師、民生委員児童委員連合会、日本更生保護協会、薬物乱用防止指教育協会、自己肯定学会心理カウンセラー、少年補導員協議会、人権擁護委員協議会。

様々な心理療法を基にカウンセリングにて精神疾患をサポート。

仕事、人間関係、人生、恋愛、結婚、夫婦、障がい者など様々な方々の心理カウンセリングを実施中。

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