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他人に寛容になれず苦しい

お悩み種別人間関係

人間関係・仕事・メンタル・片思い・不倫・性など…周りの人に相談しにくいお悩みや不安に、毎回人生経験豊富なカウンセラーが回答します。

今回は、人間関係についてのお悩みに、人間関係のご相談に対する知識や経験が豊富な伊藤憲治カウンセラーがお応えします。

今回のお悩み

私は、他人のミスが許せず、悪い所ばかりが気になってしまいます。自分でも良くないとわかっていましたが、相手を指摘せずにはいられず職場で孤立してしまいました。同じ職場で、他人のミスや悪いところを受け入れられる心の広い人を見るとますます落ち込んでしまいます。どういう考え方をすれば他人に寛容になれるのか、アドバイスが欲しいです。

だいすけ(男性 34歳)

改善する一つの方法、認知行動療法

伊藤カウンセラー(以下伊藤):だいすけさんのお悩みの場合、考えられる原因がいくつかあります。

1つ目は育ってきた家庭環境が影響しているケースです。ご両親から悪い所を多く指摘されて育った、または両親がいつも喧嘩をして相手の悪い所を常に指摘している、などの環境であった場合に子どもも他人の悪い所ばかりを気にする性格になってしまうことがあります。

人間の人格形成は、遺伝的な要素もありますが、育った環境も影響すると言われています。

これを改善するには、相手の悪い所を見つける思考パターンを徐々に変えていくのが一つの方法で、それには認知行動療法というものがあります。

認知行動療法はアスリートや受験生のメンタルトレーニングで使うこともあります。

上司が強い口調で注意してくることに対して腹が立ち感情的になった時、自分が考えた意見に対して真逆の意見を考えてみましょう。

真逆を考えるとすると例えば、「上司は疲れていてついイライラしているのでは?」とか、「自分に変わってほしい思いがあり、つい感情的になっているのでは?」などの見方もできます。

最初の感情と真逆の意見、2つを比べることで、中和されて考え方が変わってきます。

人間は習慣の動物なので、この流れを継続的に色んな場面で練習していきましょう。これを考えることが普通になると、相手の悪い所ばかりではなく、良い所が自然と見つけられたり、それによって相手に対しての行動が変化していったりします。

特にだいすけさんの場合は、イラっとした場面が出てきた際に使っていくといいと思いますよ。

行うことはシンプルですが、真逆の考えを出す時に、少しズレた考えを出してしまうケースもあるので、臨床心理士や精神科医などに時々診てもらうと、ブレが修正できるのでおすすめです。

2つ目は、相手の悪い所が気になる状況が、突発的に起きている場合です。もし健康面の問題が原因の場合は、病院へ行くことをおすすめします。

もしくは、大きなストレスを感じる出来事が原因の場合も考えられます。ストレスがあると、その事に関して、常に考え続けてしまっていることが多いです。

人間の脳には防衛本能があり、自分を守るために考え続けていると、ネガティブなことを考えてしまうようにできています。なので、考える時間を可能な限り減らしていくことがポイントです。

例えば、仕事の後に呑みにいったり、習い事へ行ってみたり、できるだけ自分の感情がポジティブになれるような環境に身を置いて、考える時間を減らすことです。もしそれができない場合は、環境を少しでも変えてみましょう。脳に刺激がいくと考える比率が下がりますから。

例えばいつも歯磨きを右手でしているなら左手で磨く、駅から自宅まで歩く道を少し変えてみる、など普段のルーティン作業をイレギュラーに置き換えて日々生活してみると、脳に刺激が与えられます。そうするとストレスが徐々に減り、感情的な部分が減っていくことに繋がります。

みんなの感情を変えるためには、環境を変える必要がある

だいすけ:孤立した状況から、どうやったら職場の人に私の変化をわかってもらえますか?

伊藤:人間は、環境から反射的に感情が生まれて、感情から行動に移して、行動から新しい環境に戻る、というように環境・感情・行動がループしています。

環境は自分と他人が作っていけるものですが、感情は他人が変えることができません。

行動は、自分が強く意識すれば変えることができます。

今回は、だいすけさんが相手の悪い所を見つけて指摘をする環境があり、みんなの中に「嫌なやつだな」という感情が沸き、行動としてみんながだいすけさんを避けるようなことがあり、環境としてだいすけさんは孤立した、ということですよね。

みんなの感情を変えるためには、環境を変える必要があります。そのためには、相手の悪い所を指摘するのではなく、良い所を伝える行動をすることです。

先ほどお伝えした認知行動療法を実践していくと、環境が変わり、みんなの感情も変わっていきます。コミュニケーションを多くとる必要はないので、挨拶を笑顔でするとかポジティブな発言を心がけるなど、少しづつで良いと思います。そのようにして環境を変えていけると、周りの人達との関係も改善できるはずですよ。

今回のカウンセラー

伊藤 憲治 カウンセラー

年間約3,000件を超える豊富なカウンセリング経験や相談実績があり、性格や行動から細かく分析し不倫、復縁、職場でのストレスなど人間関係全般のお悩みをご一緒に紐解きます。

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