家族が好きなのに義実家が嫌でストレスが溜まります
お悩み種別人間関係
人間関係・仕事・メンタル・片思い・不倫・性など…周りの人に相談しにくいお悩みや不安に、毎回人生経験豊富なカウンセラーが回答します。
今回は、人間関係に関するお悩みに、優しい人柄で家族関係に関する問題も相談しやすいと評判の野口房子先生がお応えします。
今回のお悩み
結婚5年目で小さな子どもがおり、夫婦仲も良く幸せな家庭を築いていますが、子どもが生まれてから義実家の干渉がひどくなり、胃が痛くなるほどのストレスを感じています。離婚はしたくないし、子どもとも幸せに暮らしたいのですが、義実家へのストレスにどう対処すれば良いのかわからないのでアドバイスいただけませんか?
かおり(女性 34歳)
他人の目線で動くのではなく、私の目線を大事にして動くこと
野口カウンセラー(以下野口):義実家と程よい距離感を持つことが大事だと思います。
ご自宅と義実家がどれくらいの距離なのかにもよりますが、例えば毎回家族全員で行くのではなく、ご主人と子どもだけが遊びに行くという時があってもよいと思います。
かおりさんが行きたくない時は、行きたくない気持ちを大事にして良いです。無理に行かない理由を作るのではなく、自分の時間として優先して家でやりたいことがあるなどの理由を伝えれば良いと思いますよ。
そして、ご主人と子どもが帰ってきたら「今日どうだった?」と様子を聞いて、何かのタイミングでの時にお姑さんにお礼や感謝を伝える(緊張したり気を使っている時はたくさんのことを伝えたくなったりすることもありますが、お姑さんにとって質問や突っ込みをしやすい環境を作ってしまうこともあるので会話や言葉は程ほどで)、これを実行すれば程よい距離感を保ちやすいと思います。
また、もしかおりさんも一緒に行く場合は、午前中だけとか午後の2時間だけとかにするなど時間を決めてよいと思います。引き留められた時のことも考えたら、お断りも大事なことです。義実家での時間の後のプランをご主人と考え、気持ちを合わせて楽になれるように要領よく振る舞ういお姑さんの所から立ち去ることも大事です。
また、頻繁に電話をしてくるような場合は、「忙しくて電話に出られない時があるんです。」と先に自分のスタンスを伝えておくことも大事です。お姑さんが子どもの様子が気になるという時は、ご主人を通して様子を伝えるようにするなど、ご主人ともルールを決めてしまい対応することもよいと思います。
ただ、もしかおりさんがはっきり言えない性格の場合、無意識のうちにストレスになっている可能性があります。
かおりさんは、お姑さんの目線で考えたり動いたりしていませんか?そういう時は「私は〇〇したい」という「I (アイ)メッセージ」を意識してみてください。
「私は〇〇だから〇〇できない」「私は○○です」と伝えてみてください。そう伝えた上で、お姑さんが何か言ってくるようなら「お義母さんはどうしたいですか?どうあったらいいですか?」とお姑さんのニーズを訊ねてみてもよいです。
お互いのテリトリーがあるので、〇〇はできるけれど〇〇は難しいと、話し合うことも一つの方法です。
これはアサーティブという自己表現のスキルになります。他人の目線で動くのではなく、私の目線を大事にして動くことです。そうすると相手の意見も受け入れやすくなります。
かおり:どうしたらあまり干渉されないようになりますか?
野口:干渉してくるということは、ある意味、義両親の気持ちが自立していないということも考えられます。どんなに大事な息子さん一家の事でも親は離れ見守っていて欲しいですよね。相談した時に寄り添っていただけるとありがたいですね。
時を見てご主人からきちんと伝えていただく必要があると思いますよね。
かおりさんがストレスに感じていることをご主人に打ち明けて、間に入ってほしいと伝えると良いと思います。
敵に回すのではなく程よく間に入ってもらうこと。自分たち家族を守ること。そして義実家との関係を保つためにもご主人との団結が大事です。
例えば、ご主人から「僕達は自分達の考えでやっているから。何かわからないことがあったら訊くね」と伝えてもらうとか。
夫婦がともに主体性を持ち、話し合い考えることは、かおりさん夫婦の自立に繋がります。また、時にはご主人に「あなたのお母さんのこういう部分が困る、つらい、わかってほしい」と、伝えられる関係性になっても良いと思いますよ。
そのようにして、家族のつながり、家庭を築き上げることが何より大切です。
いろいろな出来事から傷ついた心に気づいたら、自身の心を気づかいながらも、新たな良いことへ向けて「どうしたら?」を構築することが大事です。
今を大事に将来の可能性を信じながらゆっくりと
かおり:義実家と疎遠になることは悪いことなのでしょうか?
野口:疎遠になることをご主人がどう思うかにもよりますが、疎遠になっている方も多いですよ。 言い争いをするのではなく、程よく距離感を保ちながら自然な成行きのような疎遠になっても良いかもしれません。
例え一時的に疎遠になったとしても、夫婦が尊重し合っていれば、どこかで関係が修復し、打ち解けられる時がくる場合もあります。
気持ちがほぐれてくると会ってみようと思うことがあるかもしれませんし、子どもがきっかけで関係が修復することもあります。
今を大事に将来の可能性を信じながらゆっくりと。義両親は、御主人である息子や孫を大事に思うばかりに行き過ぎてしまっているだけだと思います。
これからは、ご家族の時間を楽しんで、大事にしてください。
自分の好きなことや、趣味や仕事など、子育ての合間にできることに打ち込んでいくことも良いと思いますよ。
こういう話は、本当は祖父母側に伝えたいくらいです。肝心なことは夫婦で決めていくことがとても大事です。ご主人が寄り添ってくれるのであれば最高ですよね。
そのような時には、ご主人に感謝して認める言葉や褒める言葉を伝えてみることも関係性にプラスになります。感情を保ちながら上手くやれたご自身のこともどんどん褒めてくださいね。
今回のカウンセラー
野口 房子 カウンセラー
労って、ほめて、寄り添って、ほっと幸せにさせてくれる、優しい人柄で相談しやすいと評判の先生です。