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職場での承認欲求を無くしたい

お悩み種別仕事に関する悩み

人間関係・仕事・メンタル・片思い・不倫・性など…周りの人に相談しにくいお悩みや不安に、毎回人生経験豊富なカウンセラーが回答します。

今回は、承認要求をなくしたいというお悩みに、職場での人間関係に関する相談実績が豊富な宇野夏騎先生がお応えします。

今回のお悩み

私は、今社会人3年目ですが、職場での承認欲求が強く、苦しいと感じることが多く悩んでいます。新卒1年目の頃は、興味のある業界、そして希望する企業に入れたことで幸せを感じ、仕事も楽しいと感じていました。しかし近頃は上司に認められたい、後輩から慕われたいという気持ちが先行してしまって、本来の仕事の意義を見出せなくなり焦りや不安に襲われ、苦しい気持ちに悩まされています。承認欲求を無くして、本来の仕事の目的や働くことの意義を見出すにはどうすれば良いのでしょうか?アドバイスをください。

だいき(男性 25歳)

やってみて後悔する方が大きな価値がある

宇野カウンセラー(以下宇野):だいきさんは、ご自身のお悩みを「承認欲求」と伝えてくれましたが、このような状態を承認欲求と捉えなくても良いと思いますよ。

根本的に承認欲求とは、家族関係やコミュニティが深い関係の人達、親しい友人や恋人に対して、自分の存在を理解してほしいと求めることだと私は解釈しています。そのため、仕事や会社の中で承認欲求を求める考え方は、それとは少し違うと思います。

部下や後輩にまでも承認欲求を求めてしまうと、だいきさんにとってプレッシャーになりませんか?それでは、だいきさんのポジションがいつまでも下になってしまいます。

上司が求めていることは、与えられた仕事や数字や目標を達成できるかどうかです。なので、だいきさんは上司に、仕事の成果や達成・完成度を認めてもらいたいのではありませんか?それは、承認欲求とは違います。「成果に対して評価されたい」という捉え方をしたほうが、メンタル的な負担は軽くなると思います。

承認欲求だと思っているから、焦りや不安に襲われ、苦しい気持ちになっている可能性があります。「承認されなければならない」「認められないといけない」と囚われているのではないでしょうか。それが仕事に対するプレッシャーになり、考え方を狭めているような気がします。

私がお伝えしたいことは、「やるだけやってごらん!自分が心配するほどのことじゃないよ。」ということです。プレッシャーに負けてやらずに後悔するよりも、やってみて後悔する方が大きな価値があると思いますから、やれる時にやれることをやっておきましょう。

後輩の指導に関しては、言葉の使い方や伝え方によって変わっていくと考えます。例えば、「やれよ!」と命令口調では、嫌われる先輩になってしまいます。でも、「やった方が良いのでは?やれると思うし、君の成果になるよ。」と伝えると、後輩は、ちゃんと見てくれている先輩だな、やってみようかな、と思うものです。

だいきさんが部下や後輩に承認されるかどうかではなくて、指導者の立場としてのあり方や役割をどう果たすかということなのです。だいきさんはまだ若いので、考え方や受け止め方を変えることができますよ。

職場の問題は、信頼・評価・成果という捉え方

だいき:承認欲求を持つことは悪いことなのでしょうか?

宇野:悪いことではありません。生きている人は誰でも、人に認めてもらいたい気持ちを持っていて、誰にでもある意味大なり小なり承認欲求はあります。

一般的に人間の3大欲求は食欲・性欲・睡眠欲と言われていますが、心理学的な3大欲求は、食欲・性欲・集団欲と言われています。

孤立すれば物も買えません。人と関わることで経済は回っていきます。人はどんな場面でも誰かと関わっていないと生きていけません。

集団欲求は、承認欲求へもつながります。承認欲求を抱えている人は、そもそも自分は承認されるものという期待があります。しかし、承認されていないと感じると悲しく苦しくなり疑問を感じるようになります。

期待の裏側にあるものは、怒りと悲しみです。期待をするからこそ、それに答えてくれないと怒りや悲しみに変わるということです。

先ほどもお伝えしましたが、職場の問題は、承認というレベルではなく、信頼・評価・成果という捉え方をすると、もう少しドライに考えられると思います。

正直、今のだいきさんのように重く考えすぎることが続いてしまうと、どんどん苦しくなり会社を辞めてしまうかもしれません。

でも次の会社に行っても、同じような状況になったら、また辞めてしまう、これを繰り返してしまうのではないかという懸念があります。

承認欲求をなくしたり否定したりする必要はありませんが、今だいきさんが職場で悩んでいることは、承認欲求とは少し違います。考え方や受け止め方の方向性を変えてみましょう。

今回のカウンセラー

宇野 夏騎 カウンセラー

心理学と夫婦問題・離婚カウンセリングのライフステージカウンセラー。

男女約6,000件の相談実績を持ち、カウンセリングを主体としたメンタルケアを得意とします。

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