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お母様の悲しみに寄り添う

はじめまして。
考えあぐねてこの相談室に至りました。

6月9日に父が病院で他界致しました。
毎日、昼から夜まで、ほぼ8時間母が付き添っていたのですが、8日の昼に行った時には、もう意識がなかったそうなのです。

その日の昼には、外国在住の兄も来て、9日の早朝には私もなんとか間に合いました。

母は「きっと意識が薄れ出したのは私が帰ってからだったんじゃないか。なんでいてあげなかったんだろう。ひとりで寂しかったはずなのに、何でずっといてあげなかったんだろう。」と、自分を責めて泣いてばかりいます。

仕事柄当直でなかなか母とずっといられる訳ではないので、きっとひとりの時はもっと泣いているのではないかと、憔悴しきった母に、何て言ってあげればよいのだろう、と、私自身ふがいないです。

こんな時、何て言ってあげればようのでしょう。
どんな風に話を聴くことが出来るでしょう。

もしよろしければ、カウンセラーの方のお考えをお聞かせ願えないかと思い、メールさせて頂きました。

よろしくお願い致します。

女性

49歳

2013年6月25日

カウンセラーの回答

お母様がご自分を責めない考え方

にこ様
お母様の悲しみに寄り添うにこ様のお気持ちが痛いほど伝わってきます。
そしてお母様のお父様を想う気持ちも切ない位わかります。
わかりきった事ですが、命あるものは必ず出会いと別れがあります。
亡くしてしまった命を想えば想うほど辛いばかりで、どうしたらこの辛さから離れる事ができるか・・・想像もできないのが今のお母様の状態ではないでしょうか。
心理学では「喪の作業」という考え方があります。
人は愛する人を失った時、予想もできないような大きな悲しみの中でパニックになったり、何も考えられなくなってただ呆然としてしまいます。
そして悲しみと深い罪悪感に教われて自分を責めて後悔する事ばかりが思い出され、辛い日々に残された家族が倒れてしまう事もあります。
まわりの人たちはその辛くて苦しい日々がなければよいと思いがちですが、実は愛していたからこその悲しみなのでこの辛い時間がとても大事なのです。
(十分に悲しむことができないとしばらく過ぎてから突然自分の気持ちに収拾がつかなくなったりしてしまう事もあります。)
愛する人との別れを十分悲しみ、もう十分悲しんだから前を向こうと思えるようになるのにかかる時間は一概には言えません。
悲しみは癒えなくても日常生活がすこしずつ元に戻ったり、家族や友人にどんなに悲しく寂しい思いで辛い日々を送らなくてはならなかったかを話せるようになったりしてきたら、お母様がお父様の死を納得して受け入れられるようになったと考えても良いかと思います。
それまでの間はご家族でお母様を支えて行かれるのが一番良いと思います。

今、お母様は「意識が薄れ出したのは自分が帰ってから。ひとりで寂しかったはずなのに。」とご自分を責めていらっしゃいますね。
とても辛く苦しい心の叫びで押しつぶされそうになっていらっしゃる様子がよくわかります。
でも、愛する人を亡くした時に後悔しない人はいないのではないでしょうか。
悲しみと後悔で自分の命を投げ出しても亡くした人を取り戻したいと思い詰める方もいらっしゃいます。
「私が代わりに死ねばよかった。あの人を取り戻せるなら私が死んでもいいです!」と言った方がいらっしゃいました。
私はその方の心の叫びを聞いて不覚にも涙が出てしまい、こう言いました。
「その大事な人がこの世に戻って来たとして、愛する貴女がいない世界で今の貴女と同じ悲しみと苦しみを感じて、どうして代わりに死んでしまったのかと愛する人のいない世界に絶望するのではありませんか?」
「貴女は今の苦しみを愛する人に代わって味わってもらいたいですか?」と。
しばらくしてその方は静かに涙を流しながら言いました。
「いいえ、あの人にはこんな苦しい日々を過ごさせたくありません。私一人で十分です。」と。
旅立たれる方も愛する家族を残して逝く事に悲しみや苦しみ、後悔もあるでしょう。
その方は、「愛する人を亡くした後の辛い日々を過ごさせなくてよかったと思うと少し落ちつきました。今までの人生を感謝していると仏壇に伝えたいです。」とおっしゃいました。

お父様の意識が薄れ出したのは、お母様が帰られてから・・・
お父様はもう十分看てもらったから、そろそろお母様に感謝をしつつこの世界に別れを告げようとなさったのではないでしょうか。
そして最後の時には皆さんが間に合うように頑張られたのではないでしょうか。
私は全ての時間がお父様の感謝からきているような気がします。
人は意識がない時でも無意識が働いている事はよくあります。
お父様は、意識が遠のいたときから無意識の中でご自分の人生の整理をなさっていたのではないかと考えます。
お母様に伝えきれなかった感謝もあったでしょう。
お父様はお母様を支えてくれるご家族がいる事で安心して旅立たれたと思います。
愛があるからこそ、今の悲しみを失くす事はできませんが、愛があるからこそ時間がかかっても悲しみを癒す事もできるのではないかと思います。
愛してくれる家族に感謝しているお父様だったら、今のお母様とどんな会話をされるでしょうか。
お母様がお父様に言いたい事があるとしたらどんなことでしょう。
落ちつかれたら、お母様の前にお父様がいるとして、ご夫婦の会話をしてみてはいかがでしょうか。
長い間ご夫婦として過ごされたお母様なら「お父様とだったらこういう会話になる」というのがわかるのではないでしょうか。
カウンセリングには、相手がそこにいると仮定して会話をすると言う方法があります。
伝えそびれた事、自分の思いなどを相手に向かって話します。
そして今度は、相手 の場所に移って相手の立場で話し返します。
二つの椅子、もしくは座布団などがあれば試して頂けます。
よろしければお試し下さい。

時に落ちつかれてからも悲しみが不意に思い出されて涙する事もあるかもしれませんが、「まわりが焦らず、焦らせず」を心掛けていかれたら大丈夫です。

私の父も80歳を過ぎて「もうじきだな」なんて言うとドキッとします。
新幹線がないと帰ることができないほど離れているので夜間や早朝に電話があると飛び起きてしまいます。
幸い妹が近くに住んでいるので何かあればすぐに連絡をくれる事になっていますが、そばいない親不孝娘(と言われたことがあります)の私に何ができるかわかりません。
自分が年を取れば親も年を取っているというのは当たり前のはずなのに、親はいつまでも元気でいるような錯覚を覚えます。
いつか別れる日が来るのでしょうが、考えたくないというのが正直な気持ちです。

にこ様もお母様を大切にされつつ、ご自身も大事になさって下さい。
短いお返事で申し訳ありませんが、今後もご質問があればどうぞメールにてお尋ね下さい。
ありがとうございました。
仁平 舞

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