初対面でホテルに誘うのって「アリ」？

カウンセラーの回答

断り方の工夫と境界線を決めましょう

こんばんは、まゆさん
カウンセラーの長岡みのると言います。
ご相談ありがとうございます。

メールを読んでいて、まゆさんが真剣に結婚を考えていることが伝わってきました。結婚を考え、自分にできる努力をしているのにどうもうまくいかない。男性の考えや心理がわからず、どう対応していいのかわからないことに対して、大きな不安を抱えていることだろうと思います。また結婚に対する不安や焦りの気持ちなどもあるのかもしれません。

異性の相手を見つけるサイトは色々あります。出会いが目的のものから恋愛、結婚を目的とする婚活サイトまで様々です。沢山のサイトの中から自分に適したサイトを見つけるには、多くの時間やリサーチが必要だったことだと思います。

サイトに登録しても、登録で満足してしまう人や、そこから何もしないで放ったらかしにする人もいます。まゆさんは婚活サイトを見つけて登録し、実際に会うなど、しっかりとした考えの持ち主であり、決めたことから目標の達成へと向かうことのできる、行動力と継続力を持っている人なのだろうなと思いました。

色々な人と会おうとする誠実な面も兼ね備えていますし、数名の人が会いたいと思うのですから、まゆさんはきっと魅力的で素敵な人なのでしょうね。

サイトで知り合い、連絡を取り合い、そして会うことになったら嬉しいですよね。相手のプロフィールやこれまでのやり取りがありますから、ある程度は相手のことをわかっていますし、会っても良いと思ってのことですから、会う時には楽しみや期待するものもあることだと思います。

せっかく会ったのに、初対面でホテルに誘うなど相手が不誠実に思えるのですね。プロフィールを見たり、会うまでにやり取りがあったとしても、実際に会うのは初対面。初対面でホテルに誘うことに対して信じられない思いや、展開が早すぎるのではという不安や困惑の気持ちがあるのですね。

共感するものや感じるものがあったからこそ会うことにしたのに、ホテルへの誘いを断ると関係が終了してしまう。何度かそういう出来事に遭遇してしまうと、自分の考えが古かったり間違っているのだろうかと自分を責めてしまったり、自分の思いが伝わらないという寂しさを感じてしまうかもしれません。

ホテルへの誘いにＯｋを出せばいいのだろうか、という考えが浮かんだこともあるかもしれません。相手との関係が終了してしまえば、また別の相手を探す所から始めなければいけませんから、喪失感や無力感、疲労感を感じることだと思います。

初対面でホテルに誘うとかって「アリ」なのか？
そこがまゆさんにとっての悩みや不安の種なのですね。そういう質問をするということは、サイトを通じて会った人から初対面でホテルに誘われたことが、一度だけではなく何度かあったのかもしれません。

婚活サイトにおいて初対面でホテルに誘うことは「アリ」なのかと聞かれれば、「アリ」でも「ナシ」でも「どちらでもない」と言うのが正しいかもしれません。婚活サイトとはいっても、そこに登録する人は様々です。まゆさんのように真剣に結婚相手を探している人もいれば、遊び相手を探そうとするなど軽く考えている人もいるかもしれません。

婚活サイトだから皆真剣に結婚相手を探そうとしているわけではない、ということを頭の片隅に置いておくだけで、少しは相手に対する見方も変わることだと思います。


異性との交際において関係を深めていくには、2つの方法があります。
体の関係から入り、心よりも肉体的絆を深めていく。
心の交流から入り、体よりも精神的絆を深めていく。

まゆさんはどちら側を求めていますか？

精神的な絆は繋がりは強いですが目に見えず、関係を深めたり心を開くのには時間がかかります。それに比べて肉体的な絆は簡単に得られますが、繋がりは脆く長続きはしません。初対面でホテルに誘う人達は、まゆさんと精神的な繋がりよりも肉体的な繋がりを重視していたのかもしれません。

メールを読む限りでは、まゆさんは段階を踏んで交際を発展させたいという気持ちや、少しずつお互いを知りながら距離を縮めていきたいという「心の交わりから入り、体よりも精神的絆を深めていく」ことを大切にしている人なのだと思います。

体の関係から入ろうとする人と、心の交流から入ろうとする人では目的が違いますから交わることはありません。関係が終わることを恐れたり、相手に申し訳ないからと相手に合わせたり、自分がＮＧだと思っていることを曲げたり妥協してしまうことは、後になって後悔をすることになる可能性が高いです。


初対面でのホテルへの誘いはＮＧと思うのであれば、そのまま貫いてくださいね。それは考えが古いのではなく、安易に妥協しない気高い姿勢であり、自分の体や心、また相手との関係も大切にしているからこそできることだと思います。その価値観もまた、まゆさんの魅力の１つと言えますよね。

これからも自分にとって「不誠実」「合わない」と思ったら、相手に合わせたりその場に流されたりせずに断ってくださいね。それから断る時に、少し断り方に工夫すると良いと思います。

たとえば初対面で食事をしたとします。
良い雰囲気で会話もはずみました。
食事も終わろうとしている頃
「実はホテルを予約しているんだ」
と相手が言ったとします。

初対面でホテルに誘うことが単純に下心の時もあれば、それともサプライズや特別なものを用意しているなど、別の理由の時もあるかもしれません。

相手の真意を見抜きたい時には、まゆさんの方から真意を伝えてみてください。断る時に単純に「ＮＯ」と言うのではなく「どうして断るのか？」という理由を伝えてみるというのがその方法です。

「今日一日ありがとうございます。お会いしお話できて楽しい時間を過ごせました。ホテルへの誘いについてですが・・・ゴメンなさい。私は付き合っていない方とは2人でホテルには行かないように決めています。でも、あなたとはもう少し時間をかけてお互いを知りたいと思っているのですが、それでも良ければまたお会いしていただけますか？」
と自分の意見もしっかり伝えつつも、次に繋がるような断り方もできますよね。

断ることで相手との関係が終了するのは、それはまゆさんが悪いのではなく「その人とは目的が違う」や「この人は結婚相手ではない」ということがわかった時でもあります。すぐに離れてしまうなら、相手は簡単に終わってしまうような薄っぺらい関係を求めていたのかもしれません。

相手が本当にまゆさんのことを大切に思っているのであれば、
「そうとは知らず、いきなりホテルに誘って今日はすみませんでした。それで構わないのでまた会っていただけますか？」
と次回へと繋がったり、断られたとしても簡単には諦めたりしないと思います。


まとめると
・境界線など自分の価値観や判断基準を持ち、ＮＧならばハッキリと断る。
・断る時には、断る理由もキチンと伝える。
・自分の価値観を伝えると同時に相手の価値観も聞くようにして、お互いの内面の距離を縮める。

婚活に真剣に取り組んでいるまゆさんに対し、これからも不真面目や不誠実と思える人に出会うかもしれません。「遊び相手が欲しいなら別の人を探して」と相手を切り捨てる位の強い気持ちも必要です。

「去るものは追わず」の諺ではありませんが、離れて行く人に対しては「自分の相手としてはふさわしくなかった」、「この段階で気づいて良かった」、「そんな人はこっちからお断り」と前向きにとらえてみてくださいね。

「ここからはＮＧ」という境界線を明確にして、必要に応じて思っていることや感じていることを相手に伝えてみて下さいね。その境界線はまゆさん自身を守ってくれますし、相手が結婚に対して、そしてまゆさんに対して、誠実で真剣に見つめようとしているかどうかを見極める基準にもなります。

そして、まゆさんの価値観や境界線、結婚観に対して理解を示してくれる人が現れたら、その人はまゆさんのありのままを受け入れようとしてくれているとも言えます。その人はまゆさんに対して誠実に接し、時間をかけてお互いの関係を築いていくことだと思います。

お付き合いに対して、結婚に対して、どう考えているのか、どういうビジョンを見ているのかなどを相手に伝えると同時に、相手もどのようなビジョンを持っているのかお互いに分かち合って2人の距離を縮めていってくださいね。

まゆさんのことを大切に想う人と出会うことができるように、またお互いに良い関係を築き、愛し合い、2人で協力して結婚への道を歩んでいくことができるようお祈りしています。

ご相談ありがとうございます。
またいつでも相談にいらしてくださいね。