【夢診断】古城で暮らす少年の夢

カウンセラーの回答

新たな潜在能力を自覚し、発揮する時期がきたのかもしれませんね

少年さん、はじめまして。
カウンセラーの會澤真理（あいざわまり）と申します。

この度は、夢診断にご投稿いただきありがとうございます。
ご自分が現実とは違った姿で登場しているところなど、興味深い夢ですね。

ここで少し夢についてお話しますね。
夢は眠っている間に見るものです。

起きている間は意識レベルが高く、私たちは現実に起こる出来事に一生懸命対応して生きています。
つじつまが合わない事や事実に合わない事など起こり得ないとし、現実に合った思考回路を使い社会に適応しています。

ですが、寝ているときに見る夢は無意識レベルが高く“何でもあり”の世界ですよね。
常識や現実の縛りから解放された思考は無意識という“何でもあり”の世界から、今、自分に必要なメッセージを映像として届けてくれるのです。
そして｢印象に残る夢｣｢繰り返し見る夢｣は、それだけ無意識からのメッセージが強いということです。

少年さんも古城の夢は何度も見ているのですよね。
古城の夢は少年さんの無意識が少年さんを今よりバージョンアップさせたくてそのヒントとなるメッセージを送っているのですよ。

そして夢は本人だけが見ることのできる映画のようなもの。
この夢映画の監督、脚本は夢を見た本人が担当し、さらに役者、大道具、小道具、背景、天候に至るまですべて｢自分の中のある一部｣がイメージとなって夢の中に出てきます。

ですから少年さんの夢に出てきた、少年、母親、古城、古城の主、警備のカードなどすべて少年さんの一部になるのです。

今はピンとこないかもしれませんが、それぞれのキャラクターが自分の一部だとしたらどんな部分？もしくは、どんな考え？などを念頭に置きながら今回の回答を読んでみてください。
考えながらリアルに感じる感情にも意識を向けてみてくださいね。

なにぶんメールでの夢診断となりますので、私の一方的な解釈になってしまいますが、少年さんにとって何かしらのヒントになればと思います。
よろしくお願いしますね。

それでは少年さんの夢について紐解いて行きましょう。

【古城・古城の主について】
〔古城〕
古城とは字の通り“古い城”ですよね。
ましてやジブリアニメに出てくるような中世の古城。

とても頑丈で、高くそびえ立ち、圧倒的な存在感、他を寄せ付けない気高さなどがイメージできます。

でも古城ですので中世の頃は最新の技術、素材、技法のもと作られた城でしたが、現代では傷みも激しく、建築技法も時代遅れの城になっていますよね。

このことから古城は伝統、古くからの謂れ、確執、反論の余地のない考え方などをイメージしましたが何か思い当たることはありますか？

〔古城の主〕
“身長が２ｍ以上もある魔法使いのような人。人間っぽいけど、魔力のような不思議な力を持つ架空の老人”

こちらも圧倒的で絶対的な力の持ち主のようですね。

｢自分の力では太刀打ちできない。｣
｢この老人の言うことを聞かないと、自分が考え付く限りの一番恐ろしい罰が与えられる。｣
と夢の中の少年さんは思い込んでいるようです。

“怒られる”“叱られる”はとても子供的な目線からの感情ですよね。

そして古城や古城の主になったつもりで出てきたセリフは、
“当然のように｢こら、またお前か！何度言ったらわかるんだ｣”とのこと。
少年さんは理不尽に叱られてしまうのですね。

このことから、幼い頃から何度も注意をうけ、守らないと世にも恐ろしい罰が与えられると少年さんが思い込んでいる、守るべき規則、自分を縛る考え、しつけなどがあるように思うのですがいかがですか？

でももうその守るべき規則は時代遅れで、少年さんは｢本当は従いたくない｣｢もうそのしつけから解放されたい｣と思っている考え方やルールがあるのかもしれません。だって少年さんは、叱られることに対して理不尽だと思っているのですもの。


【夢のあらすじから分かること】
私はこの少年さんの夢は、
・青年期から成人期にかけての成長過程。
・｢冒険したいけど現状維持でいきたい｣という自立と依存の葛藤。
・男性性（決断力、判断力、冷静さ）と女性性（優しさ、育み、包容力）の統合。
ということをメッセージとして伝えてきているように思いました。

では、詳しく見ていきましょう。

女性である少年さんはすでに女性性は身についているのでしょう。
ですから今回の夢では、あえて少年の姿で登場したことに意味があるように思います。

少年は男の子です。ただ成熟した男性になるためにはもう少し修行が必要な年齢ですね。

ですから今回 の夢で少年の姿で夢に登場したということは、今の少年さんの中に｢男性性はあるが少々未熟｣というイメージから少年という姿を借りて夢に登場したのだと私は想像しました。

少年さんの中の男性性はまだ未熟ではありますが、無いわけではありません。少しずつゆっくり育てていってください。いつかこの男性性を活躍させる日が来ると思いますよ。

もしかしたら今現在、現実世界でも男性性を意識し自覚して決断をしたり、周りを引っ張っていく必要性が出てきている、もしくは出てくる可能性があるのかもしれませんね。
思い当たることはありますか？

それから夢の中で少年と母親が密会をしていますね。
密会では何を話していましたか？
自由に想像してみてくださいね。

その後、密会しているところを警備のカードたちに気付かれそうになった少年さんは、慌てて自分の居場所へと戻っていきます。

自分の居場所は今いる安全圏。全寮制の学校で生活をしているということは命の保障がある安全な場所です。秘密が見つかりそうになると古城（又は古城の主）という自分をしっかりと大切に守ってくれている大きな力の元へ少年さんは戻るのです。

『｢ルールを守るという窮屈さと引き換えに自分の安全を守ってもらう｣と｢自由を手に入れる代わりに自己責任が発生する｣どちらのリスクを選択するの？』
と夢は少年さんに問いかけているのかもしれませんね。


【古城の中２階から１階に飛来する場面について】
等身大のトランプはもともと古城の主の魔法により操られていましたね。
少年さんはそのカードを味方に付け上手に操って自分の居場所へと戻っていきました。

すごいですね。敵と思われていたカードを自分の味方につけてしまいました。古城の主の魔力以上の力を少年さんはすでに持っているのかもしれませんね。

それから密会が警備のカードに気付かれそうになります。これは大変なピンチです。でも夢の中の少年さんはとても落ち着いていますね。

“城の中の人に見つからないように注意深く･･･”
“モモンガのようにふんわりふんわりゆっくりと空中を下降”

どんな緊急時でも注意を怠らず、慎重に、冷静に行動ができています。

夢の中の少年さんは飛来しながら何を感じていますか？
飛来している自分自身にどんな言葉をかけていますか？

その言葉は少年さんが現実でもピンチになったとき自分にかけている言葉なのではないでしょうか？

その言葉がポジティブな内容なら、自分を励まし、自信をもってピンチをチャンスに変えてく少年さんなのでしょう。

もしネガティブな内容なら、必要以上にプレッシャーをかけ、いつもギリギリの状態でピンチを切り抜けているように感じているのかもしれません。


【夢の続き、別の選択】
さて、もしこの夢に続きがあるとしたらどんな物語が続きますか？
もし、今回の夢の中で違う行動を少年さんが取るとしたらどのシーンのどの行動を変えますか？

夢ですので自由に想像してみてくださいね。


いかがでしたか？
かなり一方的に私の主観的解釈となってしまいましたが、少年さんは読んでいてどのように感じましたか？

少年さんはとても想像力が豊かで、ご自分のお茶目な子供心を上手に夢で解放していくことのできる素敵な女性なのでしょうね。
今回の夢も冒険心溢れるとてもユニークな夢でしたしね。

夢は今の自分に必要な大切なメッセージを伝えてくれる最良のテキストです。
今後も夢を見たときは夢を記録し、夢を思い出すだけでも何かしらのヒントが手に入ります。

さらに人に話したり、紙に書いたりとアウトプットすることで夢をリアルに思い出し、夢から多くのメッセージを受け取とることができます。

たくさん夢を見て、ご自分の心の解放に役立ててください。

大切な夢のお話を聴かせていただき、ありがとうございました。