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仕事で完全燃焼してしまった体験をどう捉えたらいいのか

5年くらい前から中間管理職となり上司からの突破的な命令、深夜までの部下の管理の日々が続きました。

以前からスポーツをやっていて精神的には「負けてられない」と自分をこの仕事で磨くつもりで毎日「いつか何かいい事がある…」と頑張ってきました。

朝は6時に家を出て帰宅は1時という毎日が3年間。土日は休みですが「同期に負けてられない」と家でも仕事をしてしまったり。

そんなある時会社から他企業の経営的支援の役目で1年間を期限とした異動(納得いかない人事でしたが、会社の命令なので仕方なく受け入れました)となりました。

元の会社とは人も環境も違う毎日、しかしその会社は経営が傾いていて何とかしなければならない状況でした。「とにかく自分の力を発揮してみよう、この人達の為に頑張るんだ!」という使命感でがむしゃらに頑張ったつもりでした。元の会社と派遣先の会社と板挟みや環境の違いにジレンマを感じながらも、「会社は人なり。とにかく人だけは元気にしてあげよう」と自分も垣間見ずに頑張ったつもりです。

しかし途中でその派遣先の企業の重役から身に覚えのない言いがかりと「適任ではない」と思いもかけない事を言われ、解雇の言葉も匂わすようにされ始めてから、「自分は何を今まで頑張ってきたんだろう」と現在の仕事に虚しさを感じ、全くやる気を失ってしまいました。

何とか現場の皆のためになろうと残された時間を精一杯頑張ったつもりです。やりたかった事も残ってしまいましたが、完全燃焼してしまった気がしてしまいました。

その重役からは契約期限最終日に「あの時はすみませんでした…」とメールで謝られましたが、もう力を使い果たしてしまった自分には何の薬にもなりません。

2年前に元の会社に昇進して戻ったのですが、頑張った自分には納得のいかない待遇。しまいに異動先の新しい上司からは再び身に覚えにない嫌味を言われる毎日で「この仕事は割に合わない…」と感じてしまい現在「適応障害」として休職中です。

休暇中の今ではあらゆる本を読んで「なんでもほどほどに…。中庸が大切」と割り切った考えになる事ができました。考えてみれば趣味らしい趣味も持ってなかった自分が悪かったのかもしれません。今現在、別の部署を希望しております。

そんな自分自身をこれからもう一度やる気を取り戻し、再びポジティブな自分に戻すには、今までの体験を「考え方」としてどう捉えたら宜しいのでしょうか?

男性

38歳

2008年6月26日

カウンセラーの回答

自分らしく成長していくための大きな気づきと考えてみませんか?

いっしーさん

はじめまして。カウンセラーの国広宜子(くにひろ のぶこ)と申します。
無料メール相談に投稿いただき、ありがとうございます。

いただいたメールを何度も読ませていただきました。
いっしーさんが休職に至るまでのさまざまな出来事や、悔しかったり辛かったりした思いが強く伝わってきました。
辛い経験をよく打ち明けてくださいましたね。

そんな今までの体験をどう捉えたらいいのか、どう考えていったらいいのかと問いかけてくださったいっしーさんは、しっかりと自分と向き合おうとする、前向きな気持ちをお持ちの方だと思います。

5年前から中間管理職として、かなりハードな日々を送っておられたようですね。
朝は6時に家を出て、帰宅が1時という生活を3年間も続けられたいっしーさん。
上司からの突発的な命令にも従いながら頑張ってこられたのは、「負けていられない」という気持ちや、「いつか何かいいことがある」という思いがあったからなのでしょう。

その後の異動にも納得いかない思いを抱えつつも、与えられた環境で使命感を持って、頑張ってこられたのですね。

さまざまなストレスやジレンマを感じながらもできることを精一杯頑張ってこられたいっしーさんの様子が伝わってきます。
責任感が強い、また忍耐力がある方なんだなあと感じました。

ハードな働き方や、納得いかない人事異動を受け入れて、「いつか何かいい事がある」と自分に言い聞かせながら、いっしーさんは頑張ってこられたのですね。

体力的にも、精神的にもかなり無理が重なった状況だったのではなかったのかな、疲れがたまっていたのではないかな、と読んでいて少し心配になりました。

その頃の自分は、頑張っていたな、疲れていただろうなと、当時を振り返ってそんなご自分のことをどうぞ褒めてあげてくださいね。

そんな風にがんばってきたいっしーさんだったのに、派遣先の重役や、異動先の上司から、身に覚えのない言いがかりや嫌味を言われてしまい、むなしさや、「割りに合わない」という思いを持たれたのですね。

文字通り、身を粉にして働いてきたいっしーさんには、とても悔しく、また辛い出来事だったのではないかと思います。

今までの努力が認められるどころか、否定されたような出来事。
そんなことがあったら、誰だってやる気を失ってしまいますよね。
いっしーさんが「完全燃焼してしまった気」がしたことがとてもよく伝わってきました。

休職中にあらゆる本を読まれたと書かれていたいっしーさん、マズローの欲求段階というものを目にされたことがあるかもしれませんね。

それによると、人間の基本的な欲求は(1)生理的欲求(2)安全の欲求(3)親和の欲求(4)自我(自尊)の欲求(5)自己実現の欲求の5つに分かれているそうなんです。

仕事で「負けてられない」、「いつかいい事がある」と頑張ってこられたいっしーさんは、(4)自我の欲求が、頑張るモチベーションとなっていたのかなと私は思いました。

自我の欲求とは、「自分が集団から価値ある存在と認められ、尊敬されることを求める認知欲求」のことだそうです。

これを読んで、いっしーさんはどう感じられましたか?

なぜ、私がマズローなんて持ち出したかというと、「この仕事は割りに合わない」と書かれたいっしーさんの言葉がとても気になったからなんです。

いっしーさんが今まで仕事を頑張ってきたのは、もしかしてそれは頑張ればきっと待遇や評価として返ってくると期待されていたからかもしれません。

でも、派遣先の重役や戻った会社の上司からは身に覚えのないことを言われ、納得のいかない待遇だった。

「割りに合わない」という言葉は、いっしーさんの努力や頑張りと、得た結果を比べて出てきた言葉のように思えるのです。

そして、「割りに合わない」と感じてしまったときに、いっしーさんの今まで頑張りの支えになっていたモチベーションが崩れ落ちてしまったようにも私には感じられました。

とても辛い、そして大きな混乱を伴う経験だったのではないかなとその時のいっしーさんの心境を思うと、とても心が痛みます。

今は休職をして、あらゆる本を読んで「ほどほど」や「中庸」が大切というわりきった考えを持つようになられたのですね。

ハードに働いていた頃とは違った、新しい価値観を手にすることができたいっしーさんはここでまたひとつ大きな成長を遂げられたのだと思います。

また「趣味らしい趣味も持ってなかった」ことに気づくといった自分を振り返る機会にもなったのですね。

そして、今は別の部署を希望しているということからも、また働こうという前向きな気持ちが出てきているのだなと感じました。

休職を通して、「ほどほど」という新しい気づきを得たいっしーさん。
もう一度やる気を取り戻すため、ポジティブな自分になるために、この体験を整理し、自分の中で前向きに捉えなおしたい、そんな風に考えていらっしゃる様子が文面からも伝わってきます。

そのことについて私なりの考えをお伝えしますね。
メールという性質上、情報量に限りがあるため、もし間違った解釈をしていたら申し訳ありません。

がむしゃらに働いていた頃のいっしーさんは、仕事を通じて、何か手に入れたいものがあったのだと思います。

もしかしたらそれは、会社からの評価だったり、満足のいく待遇だったのかもしれませんね。

そして、それは先ほどの例で言うと(4)自我の欲求だったのではと私は感じています。

(4)自我の欲求は「集団の中で価値ある存在として認められ尊敬を得ること」でしたね。

ここで注意していただきたいのは、集団とは決して会社組織のことだけをさしているのではないということです。
家族だったり、地域社会や、趣味のコミュニティも集団です。

そう考えると、なんだかちょっと目の前が開けてくる感じがしませんか?

会社で評価が得られなくても、家族やコミュニティの中で認められていれば、それはそれで欲しいものは手に入っているといえるのではないでしょうか。


また、マズローの欲求には(5)自己実現の欲求という次の段階があります。
これは「自分の能力・可能性を発揮し、創作的活動や自己の成長を図りたいと思う欲求」だそうです。

「自分をこの仕事で磨くつもり」と書いておられたいっしーさんはまた、仕事を通じて自分の能力を発揮したり、自己の成長を図りたいとも思って働いておられたのでしょうね。


これまでのいっしーさんの苦労や辛さは、この成長の段階を上っていく、ステップを上がっていくためのプロセスだったのかもしれませんね。


そしてまた、いっしーさんにとって、今回の体験は自分の欲しいもの(欲求)を自覚する大きなきっかけだったとも私は思います。

この機会に、さまざまなことを考えてみてください。

会社で認められるために限界まで努力する生き方って、どうなのかなあとか。
そう思って、ずっと努力してきたけれど、もしかしてもっと自分らしく自由になれる生き方もあるのではないかな、とか。



仕事で認められるのもいいけど、家庭や地域で認められるのも悪くないかも、とか。


いっしーさんがいっしーさんらしく人生の中で成長していくために今回の体験はとっても大きな影響を与えた出来事だったと思います。


辛い体験だったけれど、そのおかげでいっしーさんは以前より自由になれたように思うのです。
それは「集団の中の評価」が「会社」だけに偏っていたことへの気づきだったり、「自分の成長」も「仕事」だけに焦点が当たっていたりしたことへの反省だったりするのでしょう。


いっしーさんのほしいもの(評価や成長)は、「仕事」からだけしか得られないものではないと私は思います。
そして、「仕事」からだけ得ようとするのも、ちょっと危険だなとも思います。


趣味らしい趣味がなかった、と書いておられたいっしーさんは、きっともうそのことに気がついていらっしゃるのでしょうね。


何が自分の生きていくモチベーションとなるのか、人生で何を手に入れたら自分は満足感を得るのだろう、なりたい自分ってどういう人だろう?

そんなことをゆっくりと考えていただけたらいいなと思ってます。
そしてそのことが、これから先のいっしーさんのやる気アップやポジティブになれる大きなポイントだと思うのです。

「ほどほど」というキーワードを手に入れたいっしーさんは、自分の欲しいもの(欲求)がはっきりしたら、きっと前よりもずっと自分にとって心地いいペースで前に進んでいくことができるのだろうと感じています。

いっしーさんが元気をとりもどされることを遠くから応援しています。
今回はご相談ありがとうございました。

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