友達と言える人がいません

カウンセラーの回答

経験は財産です

やっこさん様

ご相談ありがとうございます。

エキサイトの山口　輝と申します。

今回のやっこさん様からのご相談を拝見しながら、

「私も同じだったな」と過去の出来事をいろいろと思いだしていました。

やっこさん様と状況は多少違うとは思いますが、

本当につらい時に腹を割って相談できる相手がいないと感じてひどく落ち込んだり、やはり一人暮らしをしていたので、家に帰って一人でいると言い知れぬ孤独や不安または焦りにも似た感情にとらわれていました。

ご相談の中に「とってもさみしい気持ちになりますが、どうしていいかわからず、家に帰ったりします」とありましたね。

そんな時の複雑なお気持ちは、言葉で書かれていなくても、十分に伝わってまいります。

今回は私の経験が少しでもやっこさん様のお役にたてればと思い、ご回答させていただきたいと思いました。

当時私は20代半ばで職場で役職を任され新人を抱えて仕事をしておりました。新人といっても自分と年の変わらない、中にはもっと年上の人もいたくらいです。年が近い子同士で本当は友達になりたいのに、立場の違いから、食事などに行っても本音で話してもらえていないのがわかりましたし、気を遣わせるのが嫌で予定もないのに先に帰ったりしたこともあります。
そんなさみしさに付け込まれたのか、親しくなれたと思っていた相手に、お金をだまし取られたりもして、余計に落ち込んだこともありました。

仕事をしているときはまだよいのですが、家に帰ると孤独感や不安感に襲われ、最後のほうは陰ではみんな自分のことをうわさしているんじゃないかとか、被害妄想的なことまで考えるようになっていました。

これはほんの一例でして、その他自分としては辛かったこといろいろありますが、それはまたの機会にということで。

そんな中たまたま目にしたメンタルケアの本にこんなようなことが書かれていました。

「自分がつらいと感じる時は、同じようにつらい人を見つけてその人のために一生懸命になりなさい。そうすることであなた自身が救われるのです・・・」と。

何かの勧誘みたいな言い回しだなぁ等と思いつつもなんだかずっと心に残っていました。

それからも本当の意味で立ち直るまでには色々とありましたが、結論から言いますと、最終的にはその本に書かれていた通り、私自身そこから福祉の道に進み、私と同じようにまたはそれ以上に大きな問題を抱えた多くの人と出会い、共に悩み、共に乗り越え、そうしているうちに、一緒に人の役に立つ仕事をしようと誘ってくれる仲間もできました。結果気づけば、自分が孤独から解放されていたのでした。

勿論、やっこさん様にもカウンセラー等の仕事につけと言っているわけではありませんが、例えばカウンセラーの仕事ひとつとっても、私は、決して本に書かれているような専門知識だけを詰め込めばよいカウンセラーになれるとは思っていません。そういう意味で、過去のつらい経験はすべて財産だと今は心から感じています。

つらい思いは誰だって好んでしたいとは思はないでしょうが、経験した人にしかわからなこと、できないこともたくさんありますよね。

やっこさん様にもご自身の経験を生かせ尚且つやりがいを感じられるものを見つけてそこから共感し合える仲間（友人）を作っていただけたら嬉しいです。

例えば、余暇などを利用して、ボランティア活動などに参加してみるというのはいかがでしょう？

ボランティアと一口にいっても対象や内容は様々ですし、交通費も出ないものから有償のものまで色々ですので、もしご興味がおありになりましたら是非ご連絡ください。

最後に、、、私もそうでしたが、悩んでいるときは自分の置かれている環境から逃れられないような気持ちにとらわれてしまいがちですが、ちょっとしたきっかけで、環境が一変することは珍しいことではありません。もし、その出口に迷われたら、またいつでもご相談くださいね。

やっこ様からの一通のメールでこうして私たちが出会えたように、この先にやっこ様のアクションを待っている素敵な仲間との出会いがあることを信じています。

山口　輝