自己中心的な性格に悩んでいます

カウンセラーの回答

心をオープンにして聞いてみましょう

はなさん、はじめまして。カウンセラーの小幡佳子と申します。
この度は、ご相談いただきありがとうございます。
少しでも、はなさんの力になれるよう、私も精一杯サポートさせていただきますね。

ご自身を自己中心的な性格だととらえて、それについて悩んでいらっしゃるとのことですね。まずは、とても言い辛いことを打ち明けてくださって、本当にありがとうございます。今のはなさんは、こんな自分は嫌だなぁと強い嫌悪感を持ち、そのことで、はなさん自身がとても苦しんでいらっしゃるのではないかと感じました。

自分のどういうところが自己中心的かということを、大学時代のサークル活動でのこと、お仕事でのこと、お付き合いされている彼とのことを具体的に挙げて説明してくださってますね。このことを書いているときのはなさんは、どんな思いだったのでしょう。

「こうでありたい」とイメージしている自分と、今の自分とがかけ離れていると感じることで、ネガティブな気持ちが次々に湧いてきたかもしれませんね。自分の気持ちや行いが、利己的で偽善的で汚く見えてしまってしょうがないとしたら、自分に嫌気がさしてしまいます。。
人間ができていない・・ととらえて浅ましさや情けなさ、嘆かわしい気持ちになったかもしれませんね。自分を誇らしく思えないときというのは、とても辛いものです。

それでも私は文面から、向上心・意欲など、はなさんの長所である力強さを感じました。また、聡明で正直。人の気持ちを考えることのできる思いやりを持った、感受性の強い方だと感じました。


はなさんは、ご自身のことを自己中心的だととらえてますが、実際に、そのことで何か周囲の人との間で問題が生じているのでしょうか。人間関係を振り返ってみていかがでしょう。いただいたメールを読む限り私からは、はなさんにそういった人間関係のトラブルが多発しているとは感じられませんでした。

本当に自分のことしか考えない人であれば、こうして謙虚に自分を深く見つめることはありません。自分の嫌な面は誰でもあまり見たくないものです。そんな中、はなさんは正直に打ち明けてくださり、「何をすればいいのか」と自ら変わろうと努力を惜しまない気持ちでいらっしゃいます。周りの人との関係を振り返って、「もっと相手のことを自然に考えることができるようになりたい！」という真剣な思いを、はなさんは書いてくださってますね。これは、はなさんの中にもともとあるからこそ、湧いてくるものだと思います。

自分のためになることしか考えない人に、人は寄っていきたいとは思いません。いつの間にか人は離れていき、その結果、一人ぼっちになってしまうでしょう。はなさんの周りには、あなたを愛し支えてくれる彼がいます。他にも友人、先輩もいるのでしょう。その事実が、はなさんという人を表しています。だから逆に言うと、もしこの先、自分の周りに誰もいない！と気づいたときには、自分自身を振り返るチャンスだ、という風に思ってくださいね。

とは言っても、はなさんの心の中では「でも、表面的にはキレイに見えても、中身はドロドロなの！そんな自分がイヤ」という思いでいっぱいかもしれませんね＾＾会ったこともない人に言われても、納得できないという気持ちになるのも自然です。

そういう時は、はなさんの周りにいる信頼できる人に、聞いてみることをお勧めします。何人かの人に、はなさんという人がどう見えるか、客観的な意見を率直に聞かせてもらうのです。（これをフィードバックと言います）
そのとき、はなさん自身も心をオープンにして、正直に相手の方にお話ししてください。（これを自己開示と言います）なんでそんなことを尋ねるのか相手の方にちゃんと理由を分かってもらった方が、協力してもらいやすいからです。

例えば・・
「私、今の自分は自己中心的な性格だと思うの。でも本当は、自分が評価されたり愛されたいじゃなくて、心から周りの人のことを自然に考えられる人間になりたいんだ。それで、よかったら、今の私があなたからどう見えるか教えてもらえませんか。」
と、こんな感じです。

はなさんが信頼できる人で、なるべく正直に言ってくれそうな人を選んでくださいね。参考になる意見は真摯に受け止め、自分に活かしていきましょう。彼にフィードバックしてもらうとしたら、お互いの良い所や要望などを話し合う、いい機会になるかもしれませんね。

自分の胸の内をオープンにすることは、勇気がいると思います。分かってもらえるだろうかと不安にもなりますよね。自分の弱みを見せるようで、恥ずかしい ・こわいと思うかもしれません。でもそんな気持ちになりながらも、お願いしたならば、その真剣な気持ちは相手に伝わります。
どう見えるか聞きたいということだけでなく、「あなたを信頼している、あなたを大事に思っている」というはなさんの気持ちも伝わることでしょう。

この自己開示とフィードバックとをバランスよく行っていくことで、自分自身がありのままで生きやすくなりますし、また人間関係もスムーズなものになり、信頼関係を築きやすくなります。そのことで、相手の方とお互いに人間的な成長が図れます。

はなさんが周りの人に自己開示して、フィードバックをもらう中で、いろんな気づきがあることと思います。今回、こちらに相談してみようと思われたように、はなさんの周りの人の力を借りて、ぜひやってみてください。自分のためにしていると思っていたことが、実は他の人への貢献になっていた！という発見をするかもしれませんよ。


基本的に、自分のことにしっかり取り組むことができて初めて、人のことが見れるようになるものです。人に評価され、認められて喜び・達成感を味わうことや、自分の好きなことをして満足感を得ることは必要なこと。自分自身がまず満たされていなければ、人に与えることはできないのです。心のメンテナンスをするようなものです。

コップを想像してください。コップに水を注ぎます。注ぎ続けると溢れますよね。自分の心がコップだとしたら、そこに満足感、喜び、幸せ、愛情といった水を注いでいきます。自分でたくさん注いで、一杯になって溢れ出てきた分、それが、他人に与える愛情となります。まず自分が満たされて、溢れた分を人に与える。これはとても自然なことなのです。

満たされていないのに与えようとすると、どこかで無理が生じます。疲れきってしまっているとき、落ち込んでいるとき、誰でもそんなときはありますよね。そんなときに人のことを考えよう、相手のために何かしようとしても力尽きてしまいます。さらには、こんなに相手のことを考えているのに！と、相手を責めるような気持ちになってしまうかもしれません。これでは、はなさんが目指していることと違ってくると思います。

人の心の成長は、一生続きます。その中で今はなさんは、建設的な気持ちを持ち、必要な心の成長のプロセスを歩んでいると感じます。どうぞ胸を張ってくださいね＾＾ご自身を客観的に見ることができているし、自分が欲しいもの、こうなりたいと望むイメージが、はなさんには明確にありますよね。そこが大事です。

ときには肩の力を抜いてみてください。自然体のはなさんだから、周りの人も自然体で安心していられるというものです。そうして自分を満たしつつ、周りの人と交流をしながら、はなさんが望む自分を目指して取り組んでみてください。
長くなりましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました。
はなさんの今後を心より応援しています！